作品紹介・あらすじ

きょうは、カレーだ。カレーだらけの33篇。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ライスカレーとカレーライスの違いはみなさんこだわりあるようで、俺は/私はこう思う!といろいろな説がでてきて「諸説あります」な気持ちに。そして、思い出が語られる昭和のカレーのアバンギャルド。カツオ出し?うどん粉?うどんの出し?サッカリン?片栗粉でとろみ?…なかなかに興味はある。それがすごくまずい!と思い出すのと、そこはかとない懐かしさをこめる人がいて。こうなると、バーモントカレーなどのカレールーの普及は、家庭のカレーの味をよくするのに大分貢献したんだなあと。あと、あつあつカレーをつめたいご飯に、冷えたカレーを熱いカレーに、またまた少し冷めたのを少し冷めた飯にかけたのも、など熱さのこだわりも。せっかちな関西人にぴったり!と東海林さだおの大阪「自由軒」の名物カレー、すでまぜカレー(すでにごはんとカレーがまぜてあるカレー)、いいですねえ。大真面目にレトルトカレー食べ比べ比較表をつける吉本隆明と、お気に入りで行きつけのインドカレー屋の店主が二度までも交通事故死し、三度目はなんとか火事はだしたものの店主は生き延びて店をつづけてくれたよしもとばなな親子の対比が印象に。「食べものなんてそんなにうまいものである必要はない」て山口瞳のつぶやきもいまとなっては一考の余地あり。

  • カレーエッセイアンソロジー。カレーライスかライスカレーか、という話が何回も出てくるのはご愛嬌(ちなみにカレーライスが高級、本格であるのに対してライスカレーは庶民的、家庭的という区別のニュアンスは共通している)。
    しかしライスカレーって言わなくなったね。ほぼ死語じゃないか?

  • 2022.11.6市立図書館
    「食の世界」フェアの本棚を見て衝動借り。読む余裕なく返却。
    河出書房新社のたべものエッセイアンソロジーシリーズの一冊で、ごていねいに本文の紙がカレー色。

  • トップバッターの池波正太郎が全体に通底するいい味を出してる
    古山高麗雄が確か書いていたけれど、食べ物の美味しさは二の次で、一番は想い出なのです

    なんでこんなに温かいんだろうな
    「食べる」という生きる営みのすぐ側には死が立っている。でも、なぜだか温かいんだよね

    カレー色のページに惹き込まれました。これは買いたい!!!!!

  • このシリーズ安定の池波先生と東海林先生をはじめ、寺山修司、吉本隆明、町田康、五木寛之、向田邦子、続々。とにかく豪華な作家陣、圧巻。
    ただ、カレー色は老眼には読みにくいな。こりすぎです

  • 食べ物のアンソロジーシリーズ好きなので面白かった。

  • 著名人、主に作家のカレーライス(またはライスカレー)に関するエッセイ。
    まず、装丁に驚かされる。私は図書館で借りたのだが、「なんて古い本を借りてしまったんだ」と思ってしまった。しかし古いのではなく凝りに凝っていて、ページの色がカレー色。所々に配されるカレーの写真はレトロ感満載で「懐かしい」と感じさせる。編者の思い入れが読者に伝わる。
    カレーライスとはすでに日本食といってもいいほどのものである。そしてこの食に関しては、もしかすると味噌汁等よりも日本人にとって各人の蘊蓄が深いかもしれない。
    ここに掲載されているカレーライスの話は昭和の匂いがプンプンとするものであるが、今も変わらぬ感慨を日本人なら感じるであろう。
    とはいえ、現代日本においては英国風カレーのほか、本場インドを初め、元々カレー料理を自国料理とする国々が日本にも店を開き、昭和の頃に比べるとその種類も多種多彩になっている。また、家でルーを用いてカレーを作るよりレトルトカレーの売り上げがルーの売り上げを抜いたというニュースもある。
    創世記のメリケン粉でとろみをつけたカレーから現代の多彩なカレーまで思いを馳せ、そしてこの本を読み終わる頃には「こんばんはカレーライスにしようか」と思ってしまう1冊だ。

  • きょうは、カレーだ。にじむ汗、そして、水を
    ゴクゴク。水まで旨い!池波正太郎「カレーライス」、
    井上靖「ほんとうのライスカレー」から、
    色川武大「紙のようなカレーの夢」まで、
    カレーだらけの33篇。

  • 同じ食べ物なのに想像するカレーライスは人それぞれ。紙がカレー色なのも、なんとも憎い!

  • 1/22はカレーライスの日
    魅力手な著者たちがカレーについて語る、カレーだらけのアンソロジーを。

全91件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿川佐和子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×