あなたのルーツを教えて下さい

著者 :
  • 左右社
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本棚登録 : 273
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865280593

作品紹介・あらすじ

ルーツを隠さなければならない社会は、決して「豊か」とは言えない────

朝日新聞社の言論サイト「論座」にて連載中のエピソードから書籍化。今もなお取材を続ける中で、今回、あらたに書き下ろしを2本収録。2021年3月、名古屋入管内で亡くなったスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん。なぜ彼女は命を奪われなければならなかったのか。彼女が生きてきた証をたどるために故郷スリランカでの取材を敢行。さらに、ヘイトに抗い、「ともに」を掲げ続けてきた川崎・桜本にある「ふれあい館」の取材から、差別について問う。

感想・レビュー・書評

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  • 安田菜津紀さんの連載をもとにした書籍が刊行されます - 論座編集部|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
    https://webronza.asahi.com/info/articles/2021122500006.html

    あなたのルーツを教えて下さい | 左右社
    https://bit.ly/3HaXobt

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      2022/4/3 『あなたのル-ツを教えて下さい』左右社 発刊記念 ゲスト フォトジャ-ナリスト 安田菜津紀さん 企画No.281 - 隆祥...
      2022/4/3 『あなたのル-ツを教えて下さい』左右社 発刊記念 ゲスト フォトジャ-ナリスト 安田菜津紀さん 企画No.281 - 隆祥館書店
      https://bit.ly/3H8JExu
      2022/02/22
  • みんな が 見ているから
    みんな が 聴いているから
    というものからは 生理的に
    距離をとってしまう

    この(日本)国では
    なにもしないでいると
    いつの間にやら 大多数に組み入れられてしまう
    その気配が ますます濃くなっている気がする

    そんな時だからこそ
    安田菜津紀さんのルポルタージュに
    よけいに 心惹かれるのかも 知れない

    本書に 登場される人たちが
    当たり前のように 笑顔で暮らしていける
    そんな この国でありたいのだが
    現状は ますます 遠ざかっている
    気がしてならない

  • 日本で生活を送る15人の異国にルーツを持つ人々を取材し、得た肉声のルポ。
    ラストはスリランカ出身で、名古屋の入管施設で亡くなったウィシュマさんとその家族の話。読んでいてしんどくなる。
    今は前向きな声を聴かせてくれる人も、差別に悩み偏見に苦しむ経験を持つ。
    ルーツを気にしない、”恵まれた”自分の日々を省みます。

  •  いつもの図書館の新着本リストの中で見つけた本です。
     フォトジャーナリストの安田菜津紀さんによるルポルタージュ。「格差」「分断」が際立つ今日、この本が取り上げた人々の姿は、私たちがしっかりと目を向けて、知らなくてはならないこと、そして、何とかしなくてはならないものばかりですね。
     最終章のウィシュマ・サンダマリさんの事件。これは心底衝撃的です。

  • 難民、在日と呼ばれる人々のことをとりあげています。
    日本人じゃない、ということだけでどうしてこんなにも理不尽なめにあわないといけないのか。読んでいて心が痛みました。同じ人間なのに。

    また一方で、彼等を支え守ろうとする人たちもいる。そういう人たちが増えてほしい。そのためには、ありきたりな言葉かもしれないけれど、まずは知ることなんだと思う。

    最後はウィシュマさんのことが書かれていました。彼女のことはニュースで知っていましたが、その詳細を知り本当に心が苦しくなりました。と同時に入管の人たちがしたことは犯罪なのに、誰も罰せられないのはおかしいと思いましたし、彼等の振る舞いに、人としての心はないのではないかとさえ思いました。あまりにも酷すぎる。

    多くの人に読んでもらいたいと思いました。

  • ルーツを気にしないで良かった自分自身を省みる。特権ってこういうことだと。
    何気ない一言が、当事者の心と身体を殺すこともできるし救うこともできる。

  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001209840

  • 帯やあとがきに「ルーツを隠さなければならない社会は決して豊かとは言えない」と書かれている。この本には安田さんが取材した15人の方が登場するが、まさにその通りだと感じた。トリはウィッシュマさんだった。そこには赤木雅子さんも登場する。この国のシステムの冷酷さはロシアやDPRKなどとたいして変わらないのではないかと思う。国際的レベルでは、日本国憲法の理念からもほど遠く人権など尊重されていないのが実態だ。

  • 知ることが大事だと思う。
    多様性を大事にしていこうと流れ的にはそうなっているのだから、どんどん進んでいってほしい。
    入管の問題、難民認定の問題等、政治の力で変えていかなくてはならないものが多い。それを動かすのは国民の意識。
    「社会のあり方そのものが変わらなければ、問題の根本は解決しない」(おわりに)
    どのようなルーツを持つ人も、幸せに暮らしていける日本になってほしい。

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著者プロフィール

1987年神奈川県生まれ。フォトジャーナリスト。認定NPO法人Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル/D4P)副代表。16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で難民や貧困、災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。著書に『国籍と遺書、兄への手紙―ルーツを巡る旅の先に』(ヘウレーカ)他。現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。

「2024年 『それはわたしが外国人だから?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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