戦争とデザイン

著者 :
  • 左右社
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本棚登録 : 267
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865280937

作品紹介・あらすじ

その企みに騙されるな──近代以前からプーチンのウクライナ侵攻まで、人間の悪と正義が熾烈にせめぎあう「戦争のデザイン」の歴史。

色、ことば、しるし、企み。
人間を翻弄し戦争へと駆り立てる一方で、その悪の道を食い止める正義にもなりうる「デザイン」。
紀元前から近代、第一次世界大戦、ヒトラーをはじめとする独裁者たち、そして、今まさに起こっているプーチンのウクライナ侵攻まで、「戦争のデザイン」に焦点を当てた類のない一冊!

❖ ウクライナ侵攻のシンボル「Z」の意味──ナチスのカギ十字と関連が?
❖ Tシャツ姿のゼレンスキー、スーツ姿のプーチン。リーダーたちのイメージ戦略
❖ 戦争を隠す巧妙ないいかえたち──「玉砕」(全滅)「イラクの自由作戦」(イラク侵攻)、そして「特別軍事作戦」(ウクライナ侵攻)
❖ 幸福のシンボルから死のしるしへ。ヒトラーのカギ十字
❖ 日本を叩きのめす最高のお守り「ラッキーストライク」
❖ 第一次世界大戦、インフルエンザの大流行を経て「清潔」の色になった「白」etc.

感想・レビュー・書評

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  • ◆国家が駆使した画像分析[評]太田和彦(デザイナー・作家)
    <書評>『戦争とデザイン』松田行正 著:東京新聞 TOKYO Web
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/199753?rct=book

    「デザイン」に潜むプロパガンダを見抜くために 松田行正『独裁者のデザイン』より|じんぶん堂(2019.12.6)
    https://book.asahi.com/jinbun/article/12934330

    【書評】『戦争とデザイン』松田行正著 一方向に誘導する「魔力」 - 産経ニュース
    https://www.sankei.com/article/20220925-MWW5543C7FJZZB33RLXXZO7C5E/

    戦争とデザイン | 左右社 SAYUSHA
    https://sayusha.com/books/-/isbn9784865280937

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      アートに触れる本特集|日刊ゲンダイDIGITAL
      https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/b...
      アートに触れる本特集|日刊ゲンダイDIGITAL
      https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/316895
      2023/01/12
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      松田行正氏『戦争とデザイン』左右社、読了。 - 高口陽子(コウグチヨウコ) | 選挙ドットコム
      https://go2senkyo.com...
      松田行正氏『戦争とデザイン』左右社、読了。 - 高口陽子(コウグチヨウコ) | 選挙ドットコム
      https://go2senkyo.com/seijika/166988/posts/529710
      2023/01/23
  • プーチンの始めた戦争に主眼を置いているからか、今回の戦争に対する作者の自論の割合が多い気がします。
    大変参考になりましたが、一冊の本として一本軸があったかは少し疑問です。
    もっと戦争とデザインの関係性をみたかった。

  • 戦争における国旗からポスター、
    各軍のマークなどの由来を解説。
    ナチスのハーケンクロイツが少しだけ斜めになっている
    意味など興味深い。
    歴史学的な内容ではないので
    やや乱雑な文章が見受けられるが
    著者はあくまでグラフィックデザイナーなので
    仕方なし。

  • 昨年の夏、TOKYO2020のタイミングでギンザ・グラフィック・ギャラリーでやっていた「オリンピック・ランゲージ:デザインでみるオリンピック」という展覧会を見ました。それまで1964年の東京五輪におけるデザインというパワーの発現を「善」なるもの、と捉えていましたが、その展覧会で資本主義とオリンピック、経済成長とデザインという視点を得て、デザインが持つ「鉄人28号」性(いいも悪いもリモコン次第…)に動揺してしまいました。本書には、デザインがいかに戦争に用いられてきたか?いや現在のウクライナの戦争でも、どう使われているか?という「悪いも」側面についての事例が詰め込まれています。著者曰く「負のデザイン」。事例が十字軍まで遡り歴史的であり、カラー図版も満載で読み物としても濃厚です。「色・しるし・ことば」で章立てしてありますが、系統的というより右に左に上に下に価値観揺さぶられます。はじめに、でダーク・デザイン・ツーリズムって書いてあったけど、そういう狙いに嵌まってしまいました。この本を読んで、今、盛り上がっているカタールのW杯を見るとサッカーも「色としるしとことば」の祭りであるように思え、代理戦争としてのスポーツの存在感を改めて感じたりしてます。サムライ・ブルーのブルーって何なんだろう…

  • 『#戦争とデザイン』

    ほぼ日書評 Day596

    米軍機に記された青地に白の星マーク。ロシア軍機の赤星マーク。これらは、軍用機の所属を視認するための印であった。元々は国旗のデザインから取られることが多いが、実はロシア軍機は、国旗が横向きの三色旗になって以降も、旧ソ連時代の赤星とさほど変わらないものを使用しているという。

    これらのマーク(アイコン)は軍用機に限らず、軍服や、さまざまな示威活動ツールにも用いられる。

    また、マークだけでなく、色も大きな役割を果たす。共産主義を示す赤は、代表例だ。

    されに独裁者によるアイコンの利用例も多い。。『毛沢東語録』は文革10年の間に65億冊が印刷され、さらに毛沢東の肖像バッヂは3年足らずで80億個製造された。これらの発案者であり、貢献も大だったはずの林彪は、その成果の大きさゆえにか毛沢東に疑われ、逃亡中に飛行機事故で亡くなったのは、よく知られた話だ。

    もともと無関係なものが、連想によって負のイメージを負う例。食品メーカーのカゴメは、元々「籠目」であり、本来のシンボルマークは六芒星だった。ところが、これがイコール(ユダヤを象徴する)ダビデの星であるため、1980年代に使用を取りやめた。国際化の負の一面といって良いだろう。

    全編、こうしたトリビアがこれでもかと詰め込まれており、どこから読んでも拾い読みをしても、なかなかに読みでのある一冊。

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  • ー光の色は青から始まった。天の色が空の色。

    戦争と感染症からの救いを求めて白。
    ナイチンゲール、戦争の看病で清潔に保ち戦病死を減らす。白=清潔のイメージに。

    素人、シラフ、しらじ。などしろと同じの無垢の状態を指す素。

    島津斉彬が旗を提案し、国旗として採用。

    記号。
    ハーケンクロイツ
    ルーン文字、千数百年前からあるがスウェーデンではルーン文字がナチスを想起するとして使用禁止の可否が論じられている。

    ルーン文字HとBを組み合わせてBluetoothに。
    名前はデンマークの王、ハーラルブルートゥースから来ている。

  • 東京新聞202293掲載 評者:太田和彦(作家,グラフィックデザイナー,居酒屋探訪家)
    産経新聞2022925掲載

  • 週刊現代2022年8月27日号 金井真紀 評

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著者プロフィール

松田行正
本のデザインを中心としたグラフィック・デザイナー。自称デザインの歴史探偵。「オブジェとしての本」を掲げるミニ出版社、牛若丸主宰。『眼の冒険』(紀伊國屋書店)で第37 回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。著書に、『デザインってなんだろ?』(紀伊國屋書店)、『デザインの作法』(平凡社)、『にほん的』(河出書房新社)、『独裁者のデザイン』(河出文庫)、『眼の冒険』『線の冒険』(ちくま文庫)、『RED』『HATE !』『急がば廻れ』『デザイン偉人伝』『アート& デザイン表現史』『戦争とデザイン』『宗教とデザイン』(左右社)などがある。

「2023年 『グラフィック・ビートルズ(3,600円+税、牛若丸・Book&Design)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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