逆説の長寿力21ヵ条 ―幸せな最期の迎え方

著者 :
  • さくら舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865812190

作品紹介・あらすじ

長生きは考え方しだいで気楽になれる!

世の中、逆から見ると本当のことがよく見えることが多い。人生100年時代といわれるが、「長生きしたい」でも「健康や老後資金で長生きは不安」と相反する思いを抱える人が増えた。「幸せな長寿」なんてあるのだろうか。

「長生きするから健康やお金が大事になるわけで、長生きしようとしなければお金も健康も必要ない。原因と結果が逆になっている」と語る著者が明かす本当の長寿力。今を楽しく生きる“逆説的”長寿のすすめ!この一冊で心配が安心になる!

感想・レビュー・書評

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  • 健康寿命が延びる=不健康寿命が減る、ではない。
    好例になると寝たきりになることはほぼ避けられない。
    70を過ぎると急速に衰え、75を過ぎると健康のためになにをやっても寿命は変わらない。
    PPKは東大に入るより難しい。
    血圧、血糖、は老化現象=治療してもしかたがない。
    健康寿命は、男性72歳、女性75歳程度。寿命との差は10年。
    健康に気を付けていると病気になる年齢が高齢になり、回復の可能性は低くなる。
    PPKは、生物としては不自然な死。
    100歳を超えて元気な人は、健康のスーパーエリート。
    70で自立している人は健康のエリート。
    75歳を過ぎると、健康に気を付けていなくても寿命は変わらない。
    高齢者が病院にいくと、病名がつけられてしまう。病気だから治療すれば治る、と考えがち。老化と考えれば治らないのが当たり前。
    下り坂の中で、どうご機嫌に過ごすか、が医療の利用方法。
    寝たきりになったらおしまい、は健常な人だけが生きる価値がある、という優生思想そのもの。
    75を過ぎたら生活習慣に気を使わない。
    サプリは効果がない。
    楽になるための治療をする。
    血圧、血糖、コレストロールの薬は辞める。
    現役と同じように健康を維持しようとするのは無理がある。
    辛さを緩和する治療は意味がある。
    ワクチンの効果は、抵抗力が弱い人ほど高い。
    65歳になったら、肺炎球菌ワクチン、帯状疱疹ワクチンができたら、摂取すること。
    死んでから、のことを考えると穏やかになる。
    「カリフォルニアの家族」=遠くにいる親戚の横やり。
    延命治療と治療のための治療の境目はあいまい。抗生物質は本来は治療のため。
    在宅医療のほうが、医療費を抑えられる。国は在宅医療の報酬を上げて、誘導している。開業医でいちばん給料がいいのは在宅医。患者の負担も軽い。
    独居のまま、在宅医療を受ける。認知症になっても介護サービスを使って在宅で医療を受けられる。

  • 相変わらずの名郷節。本書は一般向けということもあり、特に70歳以上の層には必読の書。巷間に溢れるトンデモ本とは違い、ちゃんとしたEBMを踏まえた上で、色々止めてよいとかやらなくてよいとか言ってもらえたら、大半の人は安心できるんじゃないかな。国民全体の医療リテラシーを底上げするという意味で、一家に一冊、家庭の医学ではなく本書を、と言いたい。

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著者プロフィール

1961年、愛知県に生まれる。自治医科大学卒業。愛知県作手村国民健康保険診療所に12年間勤務。へき地医療や研修医教育を中心に活動し、2011年6月に西国分寺でクリニックを開業。地域家庭医療に従事し、20年以上にわたりEBM(エビデンスに基づく医療)を実践する。著書に『EBM実践ワークブック—よりよい治療をめざして』(南江堂)、『気負わず毎日使えるEBM超実践法』(金原出版)、『「健康第一」は間違っている』(筑摩選書)、『65歳からは検診・薬をやめるに限る』(さくら舎)など。

「2021年 『いずれくる死にそなえない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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