究極のサバイバルシリーズ2 もしも車ごと崖から落ちそうになったら

  • 文響社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866516899

作品紹介・あらすじ

「もしもワニに襲われそうになったら」に続く第2弾!この本で、あなたは乗っているラクダが暴れ出した時の対処法を会得する!・もしも車ごと崖から落ちそうになったら?・もしもエレベーターが急降下したら?・もしも乗っているラクダが暴走したら?・もしも井戸に落ちたら?・もしも火山噴火に巻き込まれたら?・もしも滝つぼにダイブしなきゃいけなくなったら?・もしもUFOに誘拐されそうになったら?『もしもワニに襲われたら』続編。まだまだあります。危機的シチュエーション! ありえない状況からの危機回避術をその道のスペシャリスト達が大真面目に解説。

感想・レビュー・書評

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  •  「もしも馬が暴走したら」、「もしも詐欺師に遭遇したら」、「もしもUFOに誘拐されそうになったら」、「もしも線路に落ちたら」、「もしも汚れた水を飲まなきゃならなくなったら」、「もしもサソリに刺されたら」、「もしも手足を切断された人に遭遇したら」…など。それは全くありえない、という仮定法的な状況から、一生のうちでないことはないかもしれない、ということまで、全部で40以上の「もしも」について、どう対処すれば生き延びられる可能性が増えるか、を解説している。イラストもあって、笑っていいのかどうかはよく分からないけど、笑ってしまうものもある。
     もともとはThe Worst-Case Scenario Survival Handbook: Travelという、旅行好きのアメリカ人2人が書いた本で、『もしもワニに襲われたら』の続編。昨年末に、本屋のポイントを使わないといけない状況でブラブラ見てたら、『もしもワニに〜』を見つけて立ち読みしたら面白そうだったので手に入れて、色々あってその続編から読んだ。
     最初の方の「列車が暴走したら」と「飛行機を着水させなきゃならなくなったら」は、どういう操作をしないといけないか、どのハンドルやレバーをどう操作するのか、図も含めて書いてあるけど、結局よく分からず興味が持てなくて、意外と面白いわけではないかな、と思ってしまったが、具体的な機械の操作の話でなければ、結構面白いし、もしかしたら役に立つのかも、と思った。ただ、例えば「離岸流に飲みこまれたら」(pp.115-6)は、離岸流とはどんなものか、逆らって泳ぐのではなく、幅は30メートルもないので、横切るように泳ぐとか、そういう知識として知ってて役に立つ、という類のものは良いけど、井戸に落ちた時の「煙突登り」の方法(pp.107-10)とか、走行中の列車から飛び降りる方法(p.79-81)とか、実践で練習しない限り、まず方法が、とっさの時に思い出せる程には記憶できないし、やっぱり体で覚えないといけない、という類のものが結構あるので、難しい。最後に、APPENDIX(補遺)として、本当に旅行で起きそうなトラブル、また回避するための方法について書いてあって、これは役に立つかも。例えば「『掃除してください』の札をドアに下げるのはやめておきましょう。部屋が無人だと周知しているだけです。そんなものをぶら下げなくても、清掃係はちゃんと掃除をしてくれます。」(p.187)というのは、確かにそうだ。「荷造りの攻略法」も役に立つが、自分の荷物に目印をつける、という話で、「あなたには見分けがついたとしても、中にはパッパラパーの人もいます。」(p.183)って、パッパラパーって、原文はどんな訳になってるんだろうか。
     (以下、なんか役に立ちそうとか、色々思ったことのメモ。ネタバレになるので、もし興味があれば、これ以降は読まないで下さい。)まず「もしも賄賂が必要になったら」というところで、「あくまで”寄付”だと言い張る」(p.57)は、なるほどと思った。「相手のガソリン代、制服代、車の修理代、労力、その他もろもろのために、ぜひとも支払わせてくださいと伝えましょう」(同)は、納得。でもこの内容の協力者は「中央アメリカと南アフリカで教員経験をもつ」(p.202)人らしいので、やっぱりそういう国を旅行すればありうることなのか、とか思ってしまう。似たように、「段ボール・チルドレンの手口」(p.61)も、ふつうに海外旅行でありそうだな、とか思った。「バリケードをぶち破らなきゃならなくなったら」(p.88)はよく映画やドラマのシーンでありそうだが、「電子ゲートの場合」(p.89)は、「突進するより、ゆっくり進みながら押し開けていくほうが簡単です。(略)ゲートを閉める力より車のほうが強いので、簡単に開けられるはずです。」(同)なのは、そうなのか、という発見。「もしもコンパスなしで進むことになったら」(pp.104-6)は本当に役に立ちそうだけど、針のある腕時計じゃないといけないことと、あとこれも実際やってみないと説明だけでは難しいかもしれない。家のベランダとかで出来そうだから、やってみようかな。あと南半球では太陽があるところが北なのか、って当たり前なのかもしれないけど、北から太陽ってやっぱり意外。「もしも冷たい水に落ちたら」(pp.119-22)も、役に立ちそうだけど(タイタニックの映画みたいな?)、「どんなに水泳の得意な人でも、約10℃の水中を45メートル以上泳ぎきれる確率は50%」(p.119)ということでやっぱり体温が奪われるのは相当なことなのか、という感じ。同じページに書いてある「ヘルプ姿勢」(足首を交差させて膝を胸元に引き寄せ、腕は胸元で組んでおく)、というのも知っておいて損はないかも。あと2人以上で落ちた時の「ハドル姿勢」(胸がぶつかるように抱き合う)も有効かも。それから低体温症って、「寒いのに体が震えない」(p.120)というのがあるらしい。じゃあ、ガチガチ震えているうちは低体温症とまではいかないのか、とか。そして低体温症の対処法は、「手足はお湯から出しておく」(p.121)って盲点だなあ。「もしもピラニアがいる川を渡らなきゃならなくなったら」は、ありえなさそうな状況だけど、「ピラニアが活動的に獲物を探すのは日中なので、川を渡るのは夜間にすること」(p.169)だそうで、でも同時に「ワニの多くは夜行性です。夜間に川に入るのはやめましょう」(p.100)というのも書いてあるから、ワニとピラニアのいる川は渡りにくい…と思う。ちなみに「牧場主が牛を連れてピラニアの生息する川を渡らなくてはならないときは、病気やケガで弱っている牛を下流で放って生け贄にする場合もあります。」(p.170)というのは驚く。APPENDIX(補遺)のところで、非常時に役立つ外国語、というのがあって、おれは英語の教員だから、英語は苦労しない、と思ってたけど、「大量出血しています。」(p.191)のI am bleeding profusely.って、profuselyって単語知らなかった。あと「あなたぼベルトを止血帯に使ってもいいですか」(同)も、tourniquetってのも知らなかったなあ。学校で教えなきゃ。てかこの本の原文が読んでみたい。教材にしたら面白いかも、と思った。(24/02/01)

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