喰う寝るふたり 住むふたり 続 (5) (ゼノンコミックス)

著者 :
  • コアミックス
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784867205358

作品紹介・あらすじ

累計200万部突破! リツコとのんちゃん、ふたりの物語がついに完結!! ジュエリーデザイナーの日下部さんに「長野の工房へ来ないか」と誘われたリツコ。自身が夢見ていた“彫金”の仕事への転職がいよいよ現実に。一方、のんちゃんは、長野で自分が何をできるのかを模索する中、徐々に高まっていく長野移住への気持ち。内見・退職・両親への報告…。“36歳で家を買う”ふたりの日常は、大きな転換期を迎える。

感想・レビュー・書評

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  • ついに最終巻!!

    ずっと読んできて思ったのが、のんちゃんって女子の思う理想の男性だなということ。女性の作者の描く、男性の理想像。これって男性の作者には書けないんじゃないかな。
    定職についていて暴力をふるわない、暴言を吐かないというわかりやすいところだけじゃなく。
    相手の話をちゃんと聞く、相手の考えや自由、仕事や価値観を尊重する、女性を下に見ずとも自分でももちろん自由に楽しく生きる、他の人の前でも決してパートナーを貶めず、いつでも相手をずっと一番大好き…。
    今まで生きてきて、冗談抜きでこういう男の人に会ったことないかも。いいなあのんちゃん。
    でもそうだから、割と最初の方に出てきたセックスレスってことにもつながるのかもしれないね。特に日本の男性は対等な間柄に性欲はわかないような気がする。偏見?でもそういうところもリアルだなと思う。
    この二人は子供を持たないことを選んだけれど、幸せとはとか、生き方とか生きがいとか、生活の形とか明るく考えられる作品だったと思う。これでいいんだ、こういうのもいいねって思える人がたくさんいたと思うし、こういう作品が男性誌で人気が出て長く連載されていたことも、世の中捨てたもんじゃないなと思う。
    作者さん自身も書いていたけれど、最終話が二人の愛車目線だったのもとてもとても良かった。私も引越しにあたり愛車を手放そうかどうしようか、となったとたん動かなくなり手放すことになったことが結構最近あったからだ。彼はこういう気持ちだったのかなと、我が子の日記を読んだような不思議な気持ちになった。
    私たち読者も愛車と同じ、そのくらいの距離感で伴走していたように思う。遠くなっていくこちらに手を振ってくれてる二人のラストシーン、こちらが送り出されるなんて粋なシーン。遠くにいるけどつながってる親戚みたいな気持ちで、きっとどこかで二人が野菜作ったり新しいアクセサリーを作ったりしてるように思えて嬉しい。
    読むことができて良かった。ありがとうございました。

  • 独身未婚中年男性の自分が読んでみました。
    正編のときもそうでしたが、この続編でも、深くにも最終回で読みながら泣いてしまいました。

    現実そんなに甘くないよと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、自分としては非常に地に足の着いたというか、今、必要でかつ重要なパートナーシップがここ描かれていると感じました。要は、パートナーとの会話が必要、ということ。
    こんなパートナーシップが築いてみたかったなと、人生折り返し点過ぎて、主人公夫妻より1回り以上年上の自分は思ってしまいました。

    自分が心がドキドキするようなことを若い頃から求めていて、それを生き甲斐にしてきた部分はありますが、年齢経るとドキドキするにもエネルギーがいるので、最近は逆にドキドキするようなことにもう会わなくていいかなと思っていました。でも、これを読んだら、ちょっとまだドキドキするようなことしてみたいなと思いました。
    (どちらかというと、りっちゃんが一緒に仕事をするようになったジュエリー作家さんの気持ちに近い)
    ただ、りっちゃんやのんちゃんみたいな職人肌みたいなところはないので、自分の好きな分野や仕事で上を目指したい、というのは、思わないではないけどもう今の自分の人生ではどうやっても難しいので、結局そこをどうやって納得させていくかが難しいなと、お子ちゃまな自分はまだまだ悩んでいきそうです。

    にしても、若い頃は、大人になれば自分も車を買うようになるかなと思っていましたが、まさか、新車はおろか中古車も買うことのない人生になるとは思いませんでした。もっとも、自分の乗りたい車は昭和の車なので、現在の車に移動の手段として以外で乗るのは苦痛でしかなく、かえってよかったのかなとも思いました。

  • この二人っていまいくつくらいなんだっけ?
    会社員じゃなくなるってことは、厚生年金じゃなくて、国民年金になるし、大したことなくても退職金がなくなるんだよね。
    ということをいろいろ考えると、踏み出す人は勇気が必要だよな。
    続編が見れてよかったな。
    前回が家の視点からで、今回は車からの視点で、なんかそれも良かったわ。
    この二人がまた結構としとってからのも見てみたい気がするな。

  • 完結。夫婦二人、それぞれの視点で交互に語られるストーリー、リツコヘの長野の彫金作家からのスカウトからどどどどどどと事態は動き出し、ついに長野へ。お互い、少しはしゃいじゃう→冷静に冷や水浴びせてみる→地に足をつけて考え直すのプロセスを踏んでるところがいいなあ、と。最後はまさかの車目線での語り。ドナドナみたく連れられつつ二人の幸せを願うところにちょっとうるっと来てしまった。

  • ジュエリーデザイナーの日下部さんから、一緒に仕事をしないかと誘われたリツコ。二人は長野移住へと動き始める。

    二人の喧嘩も両サイドからの気持ちが描かれるので、そう思ってたのねなるほどと納得。二人がお互いに思い合っていて本当によい関係だなぁと改めて感じます。

    付き合いがどんなに長くても、やっぱり会話が大事だよね。私自身も最近、旦那と会話をする時間が持ててないなぁと思っていたところだったので、意識していかないとね。

  • 無機物の視点でしめるの良いね。

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著者プロフィール

日暮キノコ:第29回別冊フレンド新人まんが大賞で佳作を受賞しデビュー。主な著作に『喰う寝るふたり住むふたり』『個人差あります』『モンクロチョウ』など。

「2023年 『喰う寝るふたり 住むふたり 続』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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