これが答えだ!: 新世紀を生きるための100問100答 (ライターズ・デン・ブックス no. 2)
- 飛鳥新社 (1998年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784870313286
作品紹介・あらすじ
セックス、家庭、学校、社会、国家…現代のありとあらゆる難問にすべて答える!ミヤダイ式「超」人生相談。
感想・レビュー・書評
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※本書の増補版が朝日文庫に入っています。
著者による人生相談、というよりは人生相談をダシにした著者の社会学に関するトピック紹介本か。あとがきにもあるとおり、著者の多岐にわたる活動と言説をフォローするのにはうってつけかもしれない。ちょっとクセはあるが、著者の社会学入門としても十分読めるようになっている。
ただ、最初の章「性愛」と最後の章「宮台」にかなりの紙数が割かれているのをどう捉えるか。私は「そういやぁこの人、ちょうどオウムなんかが出てきた頃、『朝生』でテレクラだの援交ギャルだの話題にしてジジババ達を敵に回してたっけ。(当時は彼の言説をほとんどフォローしてなかったけど)こんなこと言ってたのかぁ~、へぇ~なるほどねぇ~」とサラッと読んだが、人によっては不快感や反発を感じるかも。また、本書が書かれたのは2000年前後で、今よりも"若手"として論壇を挑発するような書き方がなされているのもあって、そういうのをさっ引いて読まないとイラッと来る人もあるかもしれない。
そういう多少のクセはあるし、時代性を感じさせる部分もあるが、それでもやはり一読の価値は十分にある。例えば本書では、学校や教育、家庭や社会の問題を多角的に、時には重複しながら取り上げている。そこから見えるのは、これらの問題がが相互に関連し合って影響を与え合っており、どれか一つだけを取り上げて手直しするだけじゃどうにもならない、という指摘である。当たり前と言えば当たり前だが、問題が起こる度に(厳罰化やモラルの向上といった精神主義的なことを吹き上げるだけで)問題の検討・考察もろくになされないのは本書執筆当時も現在もそう変わらないので、やはりこの指摘は重要であろう。
最近でも、少し前に公立高校体育科の「体罰」問題や女子柔道の「体罰」問題が取り沙汰され、スポーツ界の体質が問題視された。が、あそこで問題とされた「体罰」的なアプローチは何もスポーツ界に限定された話ではない。勉強の世界でも、無意味な筋トレや指導者の嗜虐性が発露しただけとしか思えない「厳しい指導」と似たようなものはゴロゴロしている。個人的には「なぜ?」がちゃんと説明してある良心的な参考書が増える中、相も変わらず上っ面のルールを並べるだけの"昔ながらの参考書"や、自分たちが経験してきた暗記と反復演習をそのままを子供達にする探究心も何の芸もない指導者には絶望すら覚えるところである。
一つの問題が発生したとき、表層的にそれをダメだと片付けたところで、同じような問題は形を変えて繰り返されるだけである。みんなもっと落ち着いて、ちゃんと考えようぜ…と思ったとき、本書で紹介されている議論はオルタナティブな視点を提供するものとして使えるように思う。
本書を読んでいて、90年代後半から2000年代にかけて、「朝生」で老人相手に挑発的な物言いをしていた(逆から言えば挑発的な物言いでオジサン連中から集中砲火を浴びていた)頃の著者の姿が思い出された。何だろう、この妙な懐かしさは…詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
他のメディアで面白いお兄ちゃんだなーと宮台先生を見ていたのと、たまたまこの本が連載していたのを見かけて、やっと宮台先生ってこの人か!と一致した初めて読んだ本。当時の社会背景を省みると成る程、そういう時代だったんだね。って今現在の?も解けるかもしれなくないかもしれない。
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タイトルの通り、1問1答形式で宮台さんの考えを示した内容。10年以上前に出版された本なので、時代を感じる言葉がちょこちょこ出てきた。水道橋博士司会の対談番組で宮台さんを知ったが、その時とこの本ではなんかキャラが違うような印象を受けた。以前読んだ「14歳からの社会学」の方が自分にとっては面白かった。
宮台さんの本や出演番組はまた見てみたい。 -
表紙がキモス。
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090505
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3月2日購入
3月9日読了(3日間)
・「個性的な人材を募集」。このフレーズがもう非個性的だ。
・「意味ではなく強度」も結局は意味を通して得たもの
・宗教勧誘者には「あなたがその宗教に入る必然性はなかったのでは」と聞け。勧誘者自身の不安をあぶりだせ
・共同体意識に基づく若者言葉は日本的
・マズローの欲求階層(生存→安心→物質→承認→自己実現)階層があがるにつれ共有しにくくなる
表紙がなあ…笑