イティハーサ 全7巻

著者 :
  • 早川書房
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784871186896

感想・レビュー・書評

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  • ・おれは…自分の運命を呪ったことはない。
    嘆いたことも、恐れたこともない。
    甘受しなければならない運命なら、
    ただ静かにそれを受け入れるしかないと、ずっと、そう思ってきた。
    だからおれは、不幸とは無縁だった
    だが不幸と無縁ということは、幸福とも無縁ということだ。おれは一切と無縁だった、幸も不幸も、善も悪も、愛も憎悪も。そうしなければ正気を保てなかった。
    天地は限りなく美しく厳しく、おれはそこにただ在るだけで、それだけで良かった。
    だがこうして櫛を作っていると、これを手渡せない自分が、無性に哀しかった、哀しいと、はじめて思った。
    哀しい分だけ、哀しみの深さの分だけ、おれは幸福なのかもしれないと、思った。

    ・風になれたらいいのに、そうしたらいつでも見ていられる。空の高みから、梢の陰から。そうして時々髪を散らして困らすの。

    ・偶然より運命ははるかに強い。

    ・水は流れて水となり、風は吹いて風となる。そして、人はゆらいで人となる…。

  • コミックスという枠組みを外して読みたい、今の若者たちに触れて欲しい連作。
    著者・水樹和佳子さんは、この作で2000年に星雲賞を受賞されました。
    あとがきに記された水樹さんの言葉も是非目を通して欲しいと思います。

  • 善と悪、どちらかだけでは歩みは止まる。必要とされているけれど、己は必要としない。すごく考えさせられるし、泣かされる。
    詳細を忘れた頃に再読、またしてもハマる。何年かに一度読み返したい。

    真・女神転生でもロウでもカオスでもなく、ニュートラルルートが真のエンディングだったな‥

  • 古代日本?を舞台にした漫画。金字塔な漫画だと思います。出てくる登場人物みんなかっこいいけれど、青比古推しです。知ることの大事さはこの漫画から学んだとも言えます。

  • 人はゆれて、人になる。悪は人を殺して歩みを止めるけど、善は生かしながらも人の歩みを止める。完全調和は進化を止めてしまう。
    人には人それぞれの生き方があって、救いがある。

    何が本当に正しいことなのか、人生の上で考えさせられる場面がいっぱい。なんとなく読み始めたけど、最後の方ははまって一気に読んだ。
    また時間を空けて読んだら新しい発見がありそう。良い作品でした。

  • 水樹和佳子先生の作品はまず絵柄が端正なことに驚かされますが、この作品は古代日本と思われる国の成り立ちに焦点が当てられ、内容的にも他に類を見ないものだと思います。
    SFといっていいのか、ファンタジーなのかジャンル分けが難しいところも魅力の1つかも。
    テーマ的に佐藤史生先生の「ワン・ゼロ」に近い気がするので、神話などに興味のある方にはおすすめです。

  • こういうお話大好きです。人それぞれ解釈の仕方があるはず…。

  • 昔々少女の頃、夢中で読んだ作家さんです。
    他の本はかなり呼んだのに
    事情があって、これは途中で読み切れなかった一冊
    一気に読みました
    すっきりしました
    萩尾望都の「百億の昼と千億の夜 」に通じるものがある

  • 大好きな本です!最初は癖のある絵がちょっと苦手に思えたのですが、すぐハマりました!それからは絵も内容もむっっっちゃ綺麗!!!
    やさしくてきびしくて強くて哀しい、本当に最高の漫画です!

  • 一番好きな漫画。
    豪華版もコミック版?も文庫も持っている・・・

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