自殺直前日記―完全版 (QJブックス 7)

著者 :
  • 太田出版
3.51
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本棚登録 : 211
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872334197

作品紹介・あらすじ

1992年5月、高層住宅の11階から飛び降り自殺し、24年の短い生涯を閉じた"カルト漫画家"山田花子。死後六年を経過した現在も"信者"とも言える熱狂的なファンを増やし続けている彼女が、死の前日まで記していた日記が存在した。テレビ、新聞、雑誌などを賑わせた「自殺直前日記」が、完全版となって登場!96年刊行版に、新たに発見された「日記」の未発表部分を追加した完全版!読者からの手紙も併せて収録。

感想・レビュー・書評

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  • そうこの辛さは誰とも共有できない。この本を読んでも奥の奥のまで読み取れる人なんてほんの一握りだろう。

    苦しみの中にいる人は社会に対して折り合いが付けない人。ある程度まあいっかとここはしっかりしないとのバランスが正反対なところがつらいところ。そして、常に自我がコンフリクトの状態になる。流れに身を任せられない。感情に歯止めをかけてしまう。それを、自分で深くj隠してるがゆえに余計に苦しむ。苦しんで、苦しんで、苦しみ続ける。

    誰かに助けを求めるも理解されず二重に落ち込む。
    プライド`自意識'の頑丈な折から抜け出せない哀れなひと。そして自分と重ねてしまう。


    この本を読んで努力が必ず報われるとほざくやつはそれこそどうしようもない偽善者であろう。


    人はそれぞれ別の基準を持っている
    イヤな奴、許せない奴がいるのはどーしようもないことだが、
    「人それぞれ」ということを表面だけでも認め合えば世界は平和になる
    ところが、この世では、少数派や弱い者は
    多数派や強い者の基準に無理に合わせられている
    抑圧された弱い者は、もっと弱い者をいじめてうっぷんを晴らす。きりがない。
    (p.96)
    社会に適応する――
    プライドが退化してつまらねー大人になること
    (p.32)



    よく「意志が強い」とか「自分を持ってる」
    とかいわれてる人がいるけど、
    ただ思い込みが激しいだけ、強引なだけではないのか
    アインシュタインやお釈迦様の思想も
    結局はただの思い込みではないのか
    (p.32)

  • 愛すべき人だったのだと思う

  • 良い

  • 726.1

  • 私のバイブルかも。。。
    何十回読んだかわからない。
    日記や、名言がとにかく好き。
    まさに生き地獄だと思うので、苦しみや辛さを消すことができて良かったと思う。

  • 飾らない純度99%の漫画。自己の中に棲みつく自己否定、不全、無能感、閉塞感、自虐。周りが敵ではなくて自己すらも信用、信頼出来なければ、周りを信頼して踏み込むなど夢のまたの夢。そんな自分が、正に本当の敵。そんな自分が嫌いなくせに切り捨てることも出来ない意固地な弱さとナルシシズムは、矛盾を抱えて激しくせめぎ合う。それは、生きるのが面倒くさいまでに。みんな死ねばいいのにではなくて自分が死ねばいいのにという移行=自死。意外に外に発散する憎悪は、自分を生かすのかも知れない。

  • 漫画家山田花子さんが自殺までに綴った日記を、両親が編集し出版したもの。アルバイト、恋愛、家族などの対人的な悩み、作家としての悩み等。高野悦子さんの「二十歳の原点」同様、人に読まれることを意識していない日記で、支離滅裂なところもありますが、その分鬼気迫るものがあります。

  • 共感できなくて、正直ホッとした…。

  •  
    ── 山田 花子《自殺直前日記 完全版 199809‥ 太田出版》 (QJブックス)
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4872334191
     
    ♀山田 花子 漫画 19670610 東京 日野 19920524 24 /投身自殺11F
    /籍=高市 由美 ~《嘆きの天使》
     
    (20110703)
     
     福島家の人々 ~ 花ちゃんのトランペット ~
     
    http://hiroi24.com/1334.html
     Ex libris Web Library;山田 花子&福島 悠斗.jpg
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%BB%B3%C5%C4+%B2%D6%BB%D2
     
    <PRE>
    ♀山田 花子  タレント 19750310 大阪 /“花ちゃん” [A] 150cm,55kg
    /旧姓・渡邉 京子/籍=福島 正紀の妻/20100503 結婚
     福島 正紀 管楽器奏者 1970‥‥ 大阪 /桐朋学園大学卆
     福島 悠斗 正紀の長男 20120629 大阪 /
     福島 □□ 正紀の次男 20160507 大阪 /
    </PRE>
    http://solife-a.com/19203.html
     
    http://klingen.jp/category/blog/
     トランペット教室のホームページ(Skype lesson)に100万円かけたが、
    生徒が来ない(生徒4人、1時間5000円で教えている)。
    ── 《快傑 えみちゃんねる 20151023 20160101 13:40-15:30 OHK》
     
    (20160101)
     

  • 最後の読者からの手紙もおもしろい。なんて僕は不謹慎なんだ……って考えてるだけなんですけど、まあそんなもんです。著者の漫画の内容と重複するところがあったので、結構読むのしんどかった。

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著者プロフィール

山田 花子(やまだ はなこ、1967年6月10日 - 1992年5月24日)は、日本の漫画家。本名、高市 由美(たかいち ゆみ)。旧筆名は裏町かもめ、山田ゆうこ。実妹は漫画編集者の高市真紀。
自身のいじめ体験をベースに人間関係における抑圧、差別意識、疎外感をテーマにしたギャグ漫画を描いて世の中の矛盾を問い続けたが、中学2年生の時から患っていた人間不信が悪化、1992年3月には精神分裂病と診断される。2ヵ月半の入院生活を経て5月23日に退院。翌24日夕刻、団地11階から投身自殺。24歳没。
著作に『神の悪フザケ』『嘆きの天使』『花咲ける孤独』『魂のアソコ』『からっぽの世界』『自殺直前日記』がある。

「2018年 『自殺直前日記 改』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山田花子の作品

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