オタクの遺伝子 長谷川裕一・SFまんがの世界

著者 :
  • 太田出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872338690

作品紹介・あらすじ

『ナウシカ解読』で明晰な宮崎駿論を展開した著者が、日本で2番目にオタクの心がわかっているまんが家・長谷川裕一を中心に、鉄腕アトム、鉄人28号からガンダム、エヴァンゲリオンにいたるオタクの遺伝子=SFの変容と可能性を描く、壮大な長谷川裕一&SF論。

感想・レビュー・書評

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  •  膨大な注がついているインタビュー、130ページを超える作家論、作品解題&年表という労作。たっぷり楽しめた。オタク&SFの「基礎教養」が試される論で、オレは落第生クラスなのでけっこうたいへんだった。だってガンダムはファーストしか見てないし(ZはOVAに挑戦するもとちゅうで挫折)、他のロボットアニメも「マクロス」「エルガイム」以外はわからんし、レンズマンやらキャプテン・フューチャーやらもはじっこだけ。
     で、予習がたらんわりに楽しめたのは、著者が作品をおたくの中の文脈で解釈するのではなく、人生を考えていくツールとしての「哲学」にひきつけて解釈して手際がいいからだろうと思う。稲葉振一郎、さすがに深読み名人というか、著者が創作したときに考えていたこと以上(たぶん)の意味を見出していくところが、読みどころです。

  • 長谷川裕一氏(!)を中心にオタクがSFの影響を色濃く受けている、という分析をする試み。
    「萌え」以降のオタクはSFのブックガイドとして使おう。

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著者プロフィール

1963年、東京都生まれ。一橋大学社会学部卒業。東京大学大学院経済研究科博士課程単位取得退学。岡山大学経済学部助教授を経て、現在、明治学院大学社会学部教授。 専門は、社会哲学。 著書に、『経済学という教養』(東洋経済新報社、増補版/ちくま文庫)、『「資本」論』(ちくま新書)、『「公共性」論』(NTT出版)、『社会学入門』(NHKブックス)『不平等との闘い』(文春新書)、『宇宙倫理学入門』(ナカニシヤ出版)、『政治の理論』(中公叢書)など多数。

「2018年 『「新自由主義」の妖怪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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