抱くことば

  • イースト・プレス
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872577402

感想・レビュー・書評

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  • 「例えばある人が誰かを殺したら、すぐニュースになります。でも、母親が子どもを抱きしめ、大切に育てていることはニュースにはなりません。母が子を愛を持って育てるのは当たり前だと考えるからです。」p094

    ‘1935年、チベット東北部アムド地方に生まれる。2歳のとき先代13世の生まれ変わりと認められ、ダライ・ラマ14世となる。1949年の中国のチベット侵略に伴い、15歳で国家最高指導者となる。1959年に亡命し、インドのダラムサラにチベット亡命政府を樹立。1989年にノーベル平和賞受賞。’

    この方の言葉は平易で、心にまっすぐ、穏やかに届く。
    悲惨な状況を数限りないほど目にし、自らも波瀾万丈な人生を歩みながらも、愛と慈悲を失うことをしなかった。いや、失うことを許されなかったのか。

    「考え方が前向きになっていれば、たとえ四方を敵に囲まれていても、心の平穏を失うことはありません」p026

    「本当の愛と執着を区別しましょう。前者は理想的には何の見返りも期待せず、状況に左右されません。後者は、出来事や感情で変わります。」p069

    田舎のおじーちゃんにも、ヤクザの二代目にも見える(色付き眼鏡のせいかもw)チャーミングな猊下のお姿と、チベットの風景や、そこに住む人々の写真も豊富な名言集。

  • 何度も読んでます♪

  • 本当の愛と執着を区別しましょう。前者は、理想的には何の見返りも期待せず、状況に左右されません。後者は、出来事や感情しだいで変わります。

  •  ”心の本質は、池の水のようなものです。
     嵐で水がかき乱されれば、
     池の底の泥が浮き上がって水をにごらせます。
     しかし水の本質は汚いものではありません。”
               (本文24ページ)

    ダライ・ラマ14世の温かな心が、
    短い言葉の数々ににじみ出ている。

  • ぐっとつかまれることばが多い
    忘れてる大事なことを思い出した

  • こういうある種の「名言集」はよくあるパターンですし、
    最近は特によく見かけるように思います。
    言葉というのは、文脈で意味が規定されるので、
    一部だけを抜き出した言葉は意味を取り違える危険が高くあります。

    それでもなお、と言いたいわけですが、この本は至宝の言葉の宝庫だと思います。

    チベット仏教の歴史的な重み、というのもあるのでしょうが、それ以前に、
    ダライ・ラマ14世法王猊下が個人的に魅力あふれる方なんだと感じます。

  • アドバイスしたいことは、ほんとうの満足感や心の安らぎはメンタル・トレーニングによってのみ得られるもので、外部からの刺激では決して得られないということです。古いチベットの格言に、来世か明日か、という言葉があります。どちらが先に来るかは、だれにもわからないのです。愛情とは他者が幸せを掴むよう望む気持ちです。本当の愛と執着を区別しましょう。前者は、理想的には何の見返りも期待せず、状況に左右されません。後者は、出来事や感情しだいで変わります。もし人に悪いことをしたら、後悔しましょう、あやまちを認めましょう。でももうこれで普通の生活はできない、と自分を非難することがないように。しかし自分のしたことは忘れないようにしましょう。憎んだり怒ったり不幸せになったりしても、相手が持っている物や成功に影響を及ぼさないことを思い出してください。この点から考えても、腹を立てるのは無意味なことなのです。

  • ダライ・ラマ法王の文言集。
    温かく、厳しく、優しく、そしてユーモアのある言葉たち。
    共通しているのは、慈悲に溢れていること。
    「愛」や「慈悲」がどういったものなのか、時として分からなくなってしまうわたしにも、沁みる言葉。

  • 数年前、あたしが一番つらかったとき、支えになってくれた本。

    耐えがたい怒りや悲しみを、ひとつひとつ、シンプルなことばで解きほぐす。

    どこの宗教の考えであれ、あたしは自分にしっくりきた考え方を、自分の支えにする。

  • 率直に、なんて可愛い人なのだろう、という感想を持った。

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著者プロフィール

1935年チベットに生まれる。2歳のとき、ダライ・ラマ13世の生まれ変わりと認められ、6歳から僧侶としての修行を始める。愛に満ちた教えによって、チベット仏教の世界だけでなく、全世界の精神的なリーダーとみなされる。1989年にノーベル平和賞を受賞。2011年には来日し、東日本大震災の犠牲者を悼む法要をとりおこなった。

「2021年 『こころにいつくしみの種をまく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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