銀河鉄道の夜 (まんがで読破)

著者 :
  • イースト・プレス
3.36
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本棚登録 : 320
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872578669

感想・レビュー・書評

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  • 宮沢賢治の超有名作品。幻想的な話だと思って読んでみると、やっばり幻想的な気持ちにさせられる不思議な話だった。
    主人公のジョバンニは虐められっ子である日に銀河鉄道に乗車する。初めは楽しんで乗っていたが、死んだ人が乗る列車だという事を分かってしまう。
    切符を渡した謎の男と最後に列車の中でお話して、ジョバンニは銀河鉄道に一緒乗った死んだ親友カンパレルラの分も幸せに生きると言って、列車から追い出されて現実の世界に生きるという話。

    謎の男はジョバンニが現実て生きるのが大変だから、死者が乗る鉄道の切符を渡したのではないかと思う。でもジョバンニは生きる事を選んだので現実に戻されてた。幻想的な話で有名な作品なので、この本で概略をつかめたのはよかった。

  • P.83
    鳥捕り「あなた方はどちらへ行くんですか?」
    ジョバンニ「どこまでも行くんです!」

    『銀河鉄道の夜』が読者に伝える重要なテーマ。

    それは、「善く生きるには?」という、哲学的な問いです。「善く生きる」を簡単に説明すると、たとえば「人助けをする」とか「良心的に生きる」とか、人の役に立つ行動をする心構えとでも理解しておくといいでしょう。



    カムパネルラの以下のセリフに、その哲学的な問いが凝縮されています。

    「おっかさんは、ぼくをゆるして下さるだろうか。ぼくはわからない。けれども、誰だって、ほんとうにいいことをしたら、いちばん幸せなんだねえ。だから、おっかさんは、ぼくをゆるして下さると思う。」


    父は漁に行ったきり帰らず、
    母は病に伏すという境遇の少年、
    ジョバンニは、学校の授業をおえると、
    活版所で働く毎日。

    星祭りの夜、用事もあって見に行った
    ジョバンニは、そこで同級生の
    ザネリたちに意地悪されるが、
    その中にカムパネルラがいることに
    傷つき、一人寂しく
    町はずれの丘に向かう。

    銀河を仰いでいるうち眠ってしまい、
    気づくと、星座から星座へと
    宇宙を旅をする銀河鉄道に乗っていて
    向かいの座席にはカムバネルラがいる。

    旅行中、停車場から海岸へ行って
    化石の発掘現場を見たり、
    乗り合わせた鳥捕りや、
    男女二人の子どもと家庭教師の一行と
    話したり、いろんな経験をする。

    列車がサウザンクロスに到着して、
    乗り合わせた人々が降りていくと、
    ジョバンニは、みんなのための
    ほんとうの幸福をさがす決意をし、
    「二人でどこまでも行ってみよう」
    と呼びかけるが、カムパネルラの
    姿はそこにない。

    激しく泣いて夢から醒め、
    町に戻り橋の所にくると、
    カムパネルラが川に落ちたザネリを
    救おうとして水に飛び込み、
    死んだことを知らされる。

    カムパネルラの父は息子の死を認め、
    ジョバンニに、君の父は
    間もなく帰ると告げる。

  • たくさんある中で有名だけどどんな話か説明しろと言われたらできない『銀河鉄道の夜』を選びました。また、絵がすっきりしていて読みやすそうだと思ったのも手に取った理由の一つです。
    実際読んでみて、あっというまでした。朝学校で読み始め、放課後には図書室に返却するという、すごくサクサクと読み進めることができました。

    祭の日に、ある男性から「これを持っていればどこへでも行くことができる」と特殊な切符を渡されたジョバンニは、ふと気がつくと宇宙を走る銀河鉄道に乗っていた。他の乗客を見て、死者を運ぶ汽車だと知ったジョバンニは戸惑う。そこでジョバンニは親友のカムパネルラを見つけるものの、現実世界ではカムパネルラは川で溺れて沈んでしまっていたのだ。
    「どこへでも行ける」特殊な切符を持っていたジョバンニは生死の境にいたのだ。カムパネルラの想いを汲み、現実世界へ帰る覚悟を決めたジョバンニはー

  • 2014.12 市立図書館

    漫画なのでよくわかる。

  • 沢山悩んで沢山苦しみ、それを何べんも繰り返して、あらゆる人の一番の幸福を探すんだ。201412

  • ブックオフで読んだ。昔銀河鉄道の夜を読んだけど、どんなストーリーだったかなあ?と思って読む。ジョバンニの勇気、カムパネルラの勇気。これの舞台はどこだろう?ロシアっぽい。宮沢賢治さんの、友情。確かにこれは教科書に載る、道徳的ストーリー。カムパネルラとジョバンニの友情に、ブックオフで感動しました。

  • 有名な作品のマンガ化ではあるが、決してファンタジーだけではないのが宮沢賢治作品という気がする。

  • おすすめ度:85点

    原著を読んだ時に、頭で描けなかったシーンが映像化された。
    主人公の少年の心細い不安な心理も、その表情から見事に表現されている。

  • ・蠍の火
    題の通り

    ・祭りの夜
    ジョバンニの苦境。怪しげな男からチケット

    ・銀河ステーション
    列車。鳥捕りのオーバーアクション、甘い鳥。

    ・ほんとうの幸い
    本当の神様?カンパネルラ消失

    ・ジョバンニの切符
    世界の構造。「ほんとう」とは?


    死人さえにも通ずる、幸せ を求めてる?逆に言えば、それが無い、だから個人の幸せ~ということかもしれない。最後の父の帰宅が隠喩?

    最後のさそり座は沈んだ カンパネルラを想起させるが、、、カンパネルラが助けたのはザネリだぞ!?www

  • 宮澤賢治の本って、なんとなく苦手意識があったのだけれども、まんがなら読めるかなと思い購入。
    内容の大体が把握できたから、今度は小説に挑戦したいと思ってます。

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著者プロフィール

1896年(明治29年)岩手県生まれの詩人、童話作家。花巻農学校の教師をするかたわら、1924年(大正13年)詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を出版するが、生前は理解されることがなかった。また、生涯を通して熱心な仏教の信者でもあった。他に『オツベルと象』『グスグープドリの伝記』『風の又三郎』『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』など、たくさんの童話を書いた。

「2021年 『版画絵本 宮沢賢治 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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