日本は写真集の国である

著者 :
  • 梓出版社
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本棚登録 : 22
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784872627114

作品紹介・あらすじ

日本の新旧のアート系写真集が、海外で根強い人気を集めるようになって久しい。
海外と、日本における写真の話題や流行を、わかりやすくまとめたエッセイ。
高度で独自な進化を遂げた日本の写真集と、写真表現の世界を案内する。

感想・レビュー・書評

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  • 今まで読んだ写真史本の中で、いちばん良かったです。
    フォントの大きさがやや大きめで(私はまだ老眼じゃないですが)、読むストレスが少なくすみました。

    この本では、テンプレート的な写真史の説明は一切なく、筆者の血肉から湧き起こったような言葉で、写真家および写真集の説明がなされています。

    歴史を知って枝葉を学ぶというよりも、テーマや手法を命題化した文章が綴られています。
    取り上げられた作家は、今昔様々。写真のジャンルを飛び越え、動画、絵画、音楽とのリンクまで派生しています。金子さんの柔軟さに驚きました。

    興味深かったのは、選ぶという意思が発した時に「著作物」としての命が生まれ、著作の線引きは、平準化されたルールはなく、イニシアチブは作家にあるという記載でした。

    ある程度写真の歴史を知っていた方が読みやすいかもしれません。
    でも、歴史を知らなくても、ググりながら読んでも面白いと思います。

    単元が細かいので、緊張感を分散して読むことができました。

  • 2014年から2019年にかけて書かれた文章。
    現在と地続きの時代ゆえ、懐かしさを感じたり記録の意味を発見したりするほど昔ではない。
    デジタルが当たり前になり、液晶で鑑賞することが当たり前になった時代の証言に、将来なるのかもしれない。

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著者プロフィール

金子隆一(かねこ りゅういち) 写真史家、写真集コレクター
~ 年 東京都写真美術館専門調査員、東京綜合写真専門学
校理事長、武蔵野美術大学非常勤講師などを歴任。
国内外の美術館、ギャラリーでも展覧会のキュレーションを多数手が
けている。
主な著者に『日本近代写真の成立』([共著]青弓社、年)、『イン
ディペンデント・フォトグラファーズ・イン・ジャパン』([共
著]東京書籍、年)『植田正治 私の写真作法』( ブリタニカ、
年)、『定本 木村伊兵衛』(朝日新聞社、年)、『日本写真集
史』(赤々舎、年)、『日本は写真集の国である』(梓出版社、
年)ほか。

「2023年 『インタビュー 日本の現代写真を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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