- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872906721
感想・レビュー・書評
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家計管理のイメージは、家計簿をつける(大変)、節約(つらい)、自由が奪われるイメージから、嫌になって、どんぶり勘定に戻ってしまいがちなところですが、本書のアプローチは違います。
著者の管理会計(会社経営)の本がわかりやすかったので、他の書籍を辿ってみたところ、本書に巡り合いました。
そう会社経営からの家計アプローチなのです。
これだけだと聞くと大変そう、と思いがちですが、むしろ他の家計管理より優しいです。
他の家計管理との違いは、
・節約ではなく、価値のあるものにお金を使う
・削るのではなく、価値をゼロから作り上げる
です。
「したいこと」の実現するための予算化で、ワクワクアプローチの楽しい家計管理。家族が求める「価値観」を定義して、価値観のメガネをかけ替えられる。
そして「黒字システム」を作ることを目指す。
システムといっても小難しいわけではなく、自分の財産が1円でも増え続けるための仕組み作り。
「減らす」より「やめる」。サプリ、定期便、ウォーターサーバー、化粧品のブランド、ランチ、飲み会。価値を見直して、やりたいことと照らし合わせて考える。
とにかくやるべき事がシンプルで、前向きなので、辛くないです。
助かります。
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知人から紹介されて読了。
お金の管理方法の本かと手に取ったが、一番大切なのはお金そのものではなく
その先にどうありたいのか、どう生きていきたいのかという自分の価値観だということ。
お金はあくまでも手段であり、手段と目的を取り違えてはならない。
この本では現金至上主義であるし、手書き推奨。
そんな中でMFとクレカ派の私だけれど、うまく組み合わせることでよりよい家庭管理ができそうな予感。
この本をまるパクりはちょっと難しいかな。
改訂版がそろそろ必要かも? -
わかりやすくて実践しやすいシステムだと思いました。
ただ、うちみたいに夫婦別管理、みたいなとこには向かないので
本気でやろうと思ったら夫婦間の話し合いが絶対に必要。
うちは無理(笑)でした。
はぁ。。。こーゆーのってさぁ、
高校生あたりから学校で実習訓練みたいにやってくれないかな。。。
おばさんになって本で読むだけじゃダメだわよ。
当たり前に金銭管理できるように習慣付けるには
学生のうちから意識させるべきですね。
受験勉強よりも会計管理だよ。 -
正統派、家計管理本。
帯にも書いてありますが、「どんぶり勘定は低収入より、恐ろしい」。どんぶり勘定の恐ろしさは、お金を使う判断基準となる「ものさし」を持てないこと、と本書に書かれていますが、私自身を振り返ってもそうだったなぁと思うことしきり。
お金が手元にあると使ってしまう自分をよくわかっていたため先取り貯金はしていましたが、それでも何に使ったのやらわからないままに手元のお金が消えていく。
先取り貯金をしていなかったら、きっと貯金はゼロでした。
「残業が続く中頑張ったから自分へのご褒美」とか、いろんな理由をつけては衝動買いに近い勢いでお気に入りのものを買っていた日々。洋服代に月1~3万円かけてました。
そのくせ、当時どんなものを買ったのか、それ程記憶に残らない。それよりも今は月6千円の予算で、正直全然足りないと思いながらも悩みぬいて買った服は、どれも満足度が高いです。
毎月の予算を立てて気持ちよくお金が使えるようになった今だからこそ読んで、納得する部分も多かったです。
本書では2冊のノートを用意するようにと説いてます。1つは、現状把握のための「財産目録」ノート。
もう1つは、収支把握のための「予算・収支」ノート。
私も年間で財産目録は作っていますし、今はマネーフォワードもあるので月々の推移も把握しやすい。
でも、手書きで書いた方がもしかすると把握しやすいのかもしれない、と思ったことと、「財産目録を書く」という時間を毎月設けることで、大きな視点での振り返りができるのかもしれない、と思ったので今月末から記してみたいと思います。
年間の収支についても昨年はまとめましたが、本書の洋式に従って今年は2か年分落とし込んでみようと思います。
それから本書で非常に興味深いのが、末尾にある体験記。
実際に本書のノウハウを基に家計の見直しを図った人たちのエピソードが書かれています。つくづく、大きな視点で家計を見るって大事だなぁと感じます。
私は独身だから自分のことだけでいいものの、家族がいるとまた一筋縄ではいかないのでしょうね。
ここのところ、ストレスが多いのか先月は久々の赤字でした。お金を使いたい気持ちがふつふつと湧き上がる今日この頃。きちんと管理をして年末を迎えられるように、少し気を引き締めたいと思います。 -
面白かった。
財務目録を毎月作るのがいいと思ったので実践しようと思う。 -
この本は、「家計簿」のつけ方に関するハウツー本ではなく、「家計管理」の哲学と実践を説く本です。
この本の最大の特徴は、家計管理の具体的なノウハウ以前に、(他人の評価や世間体ではなく)自分の価値観やお金の使い方を家計管理に反映し、自分が幸せになれる仕組みを設計することの重要性を説いている点です。
本来、幸せのあり方は個人や家族によって違い、どのようなことに、どれくらいのお金をかけるべきかの答えはひとつではないはず。
にもかかわらず、多くの家計管理本やFPによる記事では、「住居費は収入の25%まで」や「食費は4人家族で月々5万円を目安に」など、標準的なケースを踏まえた節約や予算管理ノウハウに終始しています。
これでは、お金を管理するうちに、気付けばお金(を得る&増やすこと)が目的化しかねません(実際、そうなっている人は多いと思います)。
本書はそうではなく、自分や家族にとって、なぜ・どれくらいのお金が必要か、という「そもそも」論に立ち返り、本当の意味での家族の価値観を家計管理に反映させることで、限られた資源を使って人生の満足感・幸福感を最大化する考え方を提示しています。順序が逆なんですね。
家計管理の具体的なノウハウを勉強する前に、まず読みたい一冊です。 -
「どんぶり勘定は低収入よりおそろしい」
というコピーにヒヤッとして真剣に読みました。笑
これを読んで家計簿つけはじめ、収支を明らかにするだけで無駄がなくなった。 -
この本に出会ってから、家計管理の本をジプシーするのをやめた。家計管理の目的は、「家計を破たんさせず、自分と家族が将来に渡って幸せに暮らすこと」で、そのために「価値あるお金の使い方を考え、決めること」という考え方に腹落ちした。
小手先のテクニックではなく、基本的な考え方と、大変だが一度確立すると一生回っていく仕組みについてここに書かれているので、この本は私の家計管理のバイブルとなっている。
実践については、日々少しずつ実行に移しているが、そろそろ仕組つくりをやりきりたい・・・(2017.1時点) -
国や会社の会計と同じように、家計もしっかり管理することが大切、と書いてあります。
家計を把握すると、将来の不安が減ります。
自分たちの幸せのためにお金を使えるようになります。
すっきり書かれていて、とても好感をもちました。 -
家計が心配だと妻に言われ、本屋に平積みされていた本書を見かけて一読。著者の名前は初めて聞いたが、読んだことはないが「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」というベストセラーの著者であり、素人ではない様子。
全7章のうち第2章の冒頭で「さて、いよいよ実践編です」と始まる潔い構成は好感が持てるが(だいたいの書籍は実践!と言いながら前半6〜7割が概念的な話や精神論に費やされる)、以下三点から、そのまま我が家の家計管理に適用しよう!という気持ちには今のところなれず。もう少し深く読む必要がありそう。
①現金主義:クレジットカードや電子マネーはお金の動きや使った感が見えないため、基本反対⇐今どきあり得ない。効果は分かるが、毎月金をおろして(しかも入金専用口座と支払い用口座に分けるという)管理する手間は割けないし、家計簿アプリ等でシステム的に費目に分けられるメリットは少しは享受したいところ②費目の数は3つ〜5つ:後から振り返りたいこと、予算として抑えたいことに限定し、費目を増やしすぎない(興味がなければ食費と日用品は同じ費目でもOK等)⇐大切なのは純資産が増えていることを見える化することで、家計簿を細かくつけることではないという主張は共感するが、自分本位過ぎる費目では(一般的に)その費目でその金額が多いのか少ないのか、判断できないと思う。著者は金の使い方は人それぞれなので比較する意味がないというが、それでも限度というものがあるだろう③金に色をつける:予算化し使い道を決める⇐学資保険を筆頭に、金に色を付けない考え方にずいぶん前から共感しているため、少し違和感。予算化するということが必ずしものフレキシブルなお金の使い方を制限することではないと思うが、もう少し噛み砕いて理解する必要がありそう。
③について気になったので改めて調べたところ、お金に色をつけないのは資産運用の話で、余剰資金を目的ごとに分けて運用先を決めるのではなく、まとめて運用した方が管理も楽だし資金効率も良くなる、という話であった(例えば山崎元/資産運用実践講座)。家計管理という面では明らかに「お金に色をつけなさい」という意見が多く、反省。やはり予算を立てて忠実に遂行し、差異分析をして改めて次年度の計画に活かすという繰り返しが、当然ながら望ましいということか。