赤松広英の基礎的研究のみ読了。/(2019/11/16読了時感想)広英は、父政秀を継いだあとも、揖西郡、赤穂郡を支配領域とし奉行人の構成もほぼ同じ顔ぶれだったこと、鵤荘との関係も保ったことが史料からわかる。竹田城主時代の治績についても史料からはほぼ不明であるとのこと。また、被官人の恵藤省吾についてもっとしらべたくなった。/(2018/03/17読了時感想)藤原惺窩との関わりについては先行的研究で詳しく述べられていること、専著には力作もあるが一次史料が使いこなしきれておらず顕彰的側面が強いこと、良質な文書が少なく、大阪での普請に名が上がったりもするが、合戦での活躍もほぼなく、領土での治世の状況も不詳、最後は関ヶ原で西軍に属し、亀井茲矩の讒言で改易、死罪となったとされるが、それも不詳なところがある、と。頻繁に改名してるように言われるが、一次史料に署名されてるのは、広英、広貞のみであることがわかる、と。一次史料からここまで言えるということが簡潔にまとめられていて個人的に関心のある人物だったので興味深く読む。火坂雅志「壮心の夢」所収の「桃源郷」の主人公として読んだのが初めてで、それから折に触れ追ってきた人物ゆえに。