- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784874981313
感想・レビュー・書評
-
誰が買ったのか分かりませんが(親父か?私か?)、昔から我が家にあった本。なんとなく読んでみたら、いいことが書いてありますね。1992年の3月15日に第一刷発行とありますので、ちょうど私が教員になった頃に出版された本でした。そのときに読んでいれば、私の教員人生も変わっていたかも。悔やまれます。
当時から、義務教育もずいぶん様変わりしましたが、ご安心ください。内容は現代に十分通用します。ただし、新版が出ているようですので、これから買って読もうという場合は、新版がいいかも知れません。
p.153
三つは、「わかる」「できる」によって、人は変わり、成長するからである。たとえば、教師は、「指導」がわかると、「管理」をやめるようになる。
どうしても、力のない教員は、子どもたちを管理して押さえつけようとします。指導がわかると管理をやめるようになる、グッとくる言葉です。
p.113
ヴォルテールの言葉に「きみの意見には反対だ。しかし、きみの意見を弾圧するものには生命をかけてたたかう」という名言がある。教師にも、この覚悟が求められる。
ここでは教師の覚悟として語られていますが、今の日本人が忘れてはいけない言葉だと思いました。誰の意見であったにしても、弾圧されていい意見はありません。
p.225
現在、学校五日制をめぐって、その受け皿が問題になっているが、最大の課題は、子ども自身が受け皿となって、自己の成長と自己実現に結びつくように活用する力を育てることである。今日の受け皿論は、主体たる子ども不在の観がなきにしもあらずである。
今の新型コロナウイルス感染症に伴う臨時休校でも、同じことが言えるように思います。学校が何もしてくれない、親が勉強を見るのは無理、そういうご意見もあるとは思いますが、時間ができたらこれをやってみたいと思えることがない子どもたちも、ふがいないと思いませんか。詳細をみるコメント0件をすべて表示