にほんとニッポン ―読みとばし日本文化譜 (Seigow Remix)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875024606

作品紹介・あらすじ

「日本人は何もかもを見て見ないふりをして、いまなお日本を見捨て、日本を見殺しにし続ける。問題は、ただひたすら、そのことにある。」

松岡正剛の日本学20余冊をリミックスし、忘れてはいけない日本が濃縮した一冊。「一途で多様」な日本があふれ出す。

むすぶ縄文からうつろう平成まで、列島誕生から東日本大震災まで、漢字伝来から日中・日韓問題まで。文化を縦横無尽に読みかえることの愉快を知り尽くした著者による、前代未聞の「全日本史」!

感想・レビュー・書評

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  • 『知の巨人』松岡正剛さんを読んでみました。
    この人、京都の呉服屋のボンなのね。1944年生まれだから、私より10歳年上。高校時代に横浜に引っ越し。なんと、横浜に行く前には京都の朱雀高校にかよっていた。知る人ぞ知る朱雀高校は私の母校です。そんなわけで、まぁ読んでみました。
    本書は、縄文時代から、現代までの日本文化を概観するような内容。著者の過去の著作等からエッセンスをゆきだして並べた内容になっています。著者の深い教養と日本文化に対する一貫した独自の視点は読み取れますが、細切れなのが残念です。これ以外にも著者の本を何冊か買いましたので、これからぼちぼち読んでいきます。
    余談ですが、京都寺町二条の三月書房が閉店になります。5月に閉めるとおっしゃってましたので、もうしまっているかも。先代のころから店主のお考えを反映したような品ぞろえの店で、詩や思想の本を揃えておられました。私はガキの頃から親父のお供でよくいきました。ジュンク堂や丸善もいいですが、こういう本屋に私は文化を感じます。なくなるのは本当に残念です。ここに松岡正剛さんの千夜千冊シリーズの文庫が置いてあったので何冊か買いました。また、読んだらご紹介します。

  • 編集工学を標榜する正剛さんの多数の著書を、さらに編集している本書。
    まずは、この編集の素晴らしさに感動した。

    単独で歴史を語るということ自体、実はすでにオムニバスのようなものなのだが、そのような多数の著書のなかに出てくる文節をつなぎ合わせて、その上で再度歴史を繋ぎ直すという所作は、並大抵のものではないだろうなと思う。

    というわけで、正剛さんはもとより、この編集をした方に賛辞!

    内容については、もはや自分にはさらなる編集する「余白」はありませんので、割愛。

    ただ、帯にはどこから読んでもよい、とあるけど、これは通しで読むのが断然面白いと思う。

  • マニアックな日本の歴史が縄文時代から語られている。そして、現代にまで読み進めていった時に、それまで語られてきた歴史が明確になってきた。常に外から入ってきたものを吸収し、日本なりに編集して日本独自のものにしてきた。それが、崩れてきている。編集がなされずにただ、取り入れただけでは日本はうまく回らない。
    そうやって現代を見た場合。アメリカの通りにしただけでは、ただ世界基準に合わせただけでは、日本は足りないのだ。
    ずっと、正剛さんの視点で歴史を読んでいくと、そのことがよくわかる。それでは、今の日本には先がないのか。そうではない。これまで取り入れたものを再度検討して編集すればいいよ、と正剛さんは語る。納得。
    それにしても、正剛さんが当たり前に出してくる人物を知らなさ過ぎる自分が恥ずかしい。もっと読書して、知識を増やしていきたい。

  • 文化から見た古代日本の移り変わり。
    大陸や半島からの限られた情報や文化、宗教の範囲内で、狭いながらもいかにそれらを日本人独自のものにアレンジしていったか、そして島国であったがゆえに、そして朝鮮半島からの侵攻がなかった故に日本独自のものが育ち守られてきたか。
    それらを日本のスケールや社会に応じて自分たちなりの「編集」をするからこそ独自の文化が生まれ定着してきた。
    しかし明治維新以降は西欧の文化をそのまんま丸呑みしようとした時点で、日本はいつも大きな失敗をして現在に至っている。
    文化も社会も前の戦争での経験を生かすこともできずに今が最悪な状態なのかもしれない。
    先人の言葉が重く心に響く。
    折口信夫「…己を正しうせんがために、人を陥れるようなことを言ってはなりません」
    池波正太郎「大人の世界が充実しない世の中が子供の不幸を生むのは当然… わびしい大人たちの真似を子供はしたがらない」

  • 【由来】
    ・正剛さんのfacebookで

    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

  • 最高に面白い

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784875024606

  • 日本は何所に向かうのだろう、、、早く安倍君に謹慎して貰わなきゃ。。。

    工作舎のPR
    http://www.kousakusha.co.jp/NEWS/weekly20140916.html

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著者プロフィール

一九四四年、京都府生まれ。編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。一九七〇年代、工作舎を設立し『遊』を創刊。一九八〇年代、人間の思想や創造性に関わる総合的な方法論として″編集工学〟を提唱し、現在まで、日本・経済・物語文化、自然・生命科学、宇宙物理、デザイン、意匠図像、文字世界等の研究を深め、その成果をプロジェクトの監修や総合演出、企画構成、メディアプロデュース等で展開。二〇〇〇年、ブックアーカイブ「千夜千冊」の執筆をスタート、古今東西の知を紹介する。同時に、編集工学をカリキュラム化した「イシス編集学校」を創設。二〇〇九~一二年、丸善店内にショップ・イン・ショップ「松丸本舗」をプロデュース、読者体験の可能性を広げる″ブックウエア構想〟を実践する。近著に『松丸本舗主義』『連塾方法日本1~3』『意身伝心』。

「2016年 『アートエリアB1 5周年記念記録集 上方遊歩46景』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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