- Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
- / ISBN・EAN: 9784876721047
作品紹介・あらすじ
「理不尽さ」に覆われた学校システムと、学校共同体主義者による見えざる内面支配を解除し、自由な学校・自由な社会を実現するためのプログラムを大胆に提言する。「リベラリズム教育論」の決定版。
感想・レビュー・書評
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学校といいつつも、地域社会に対する課題と今後の方向性が描かれている。
学校の課題はムラ社会の課題とも近く、参考になる。年功序列、ゆりかのから墓場までだった日本企業にもその課題はあった。
流動性、選択の自由がないと、同じ状態が再生されてしまうのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
うーん納得できるのだけど、リベラリズム=強者の論理
なだけではないだろうか。 -
宮台真司らが教育の問題点、未来の教育はどうあるべきかを議論する。
いじめなどの様々な教育の問題は教育や日本社会が持つ閉鎖性みたいなものに根本的な原因があると言う。学校はどんな子どもも同じカリキュラムや同じルールを強いてそこに選択権はない。そういう場だからこそいじめや学校の隠蔽体質など、その共同体に縛られる故の問題が起きる。
”子どもがいい人生を送れるようにする”のが教育の最終目標だとすると、何が”いい人生”かは個人によって違うはずで、必要な教育も変わってくるはずだ。そう思えるかどうか教育の未来を左右すると感じた。
未来の選択的な教育の形を想像した「学校リベラリスト宣言」は心に残った。
多くの現場の先生に読んでもらいたい一冊。 -
リベラリズムの考えに基づいた教育論。
学校が好きな人も嫌いな人もお互いの理解のために是非。
「共同体主義」の厄介さがよく判った。
ローカルルールは法律を凌駕するくらい強烈で、しかも致命的。
こういう不条理が平気でまかり通るのはやっぱりおかしいと思うし、その解決にはもっと学校という場を開いて、普通に司法が通用する場にしなければならないのだと感じた。
やっぱり閉鎖的な集団ってロクなもんじゃないよね。そういう意味で学校もカルト宗教のサティアンも大差ないのだろう。
この本の主張は実に良くまとまっているなぁと思うのだが、一方で当たり前の主張が多いようにも思った。逆に言えばそのような主張がなかなか出来ない辺りが怖いものだ。
「学校」という自明のものを疑う姿勢は他にも応用が効きそうな考え方で参考になった。
また、主張が全体的に断定的で積極的なので、今度は「共同体主義」者の人の書いた教育論にも目を通したいと考えさせられるような本。良書だと思います。 -
尊厳の初期値、試行錯誤、承認(p.47) かなり読み飛ばしました。
佐伯胖、「学びの共同体」の提唱者、佐藤学を名指しでめちゃくちゃ批判。のわりに、佐伯胖の娘と結婚というのがいちばんの衝撃。ふたりの娘はどこでどう教育するんだろう? -
¥105
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私は学校嫌いな方ですが、まあそれはそれとして、「学校」という不思議な制度についてゆっくり考えました。