極道放浪記 1 (幻冬舎アウトロー文庫 O 1-3)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877286378

感想・レビュー・書評

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  • 中学に入った途端、「ドロドロの不良少年に豹変し、すさまじい勢いでドロップアウトした」著者が、自衛隊勤務後の「二十歳代に体験した日々の断章」を綴ったエッセー。

    ここには、ピュアな文学青年の姿や後の文豪の片鱗はない。冷酷でシビアな極道の世界の端っこを渡り歩いた、したたかでしぶとい著者の生きざまが、コメディータッチで描かれているのみ。

  • 「鉄道員(ぽっぽや)の浅田次郎が元極道だって知ってた?」
    そう相棒が話してくれて以来,この本が読みたいと思っていた。一番面白かったのは第二犯の「急募・出張ホスト。自信有る方」。男のすけべ心をうまくついた悪徳商法に爆笑。電車の中で読んでいたので笑いをこらえるのが大変だった。
    身震いしたのは,第七犯の「オトシマエはてめえの体で払え」。これはこわい。債権ふがらみでフィリピンに腎臓をひとつ売りに行った男が,帰ってこなかったというオハナシ。「片腎だけ取って帰ってくるより,ずっと自然な話じゃないか。心臓,肺,肝臓,膵臓,みんな貴重な生体臓器だ。骨髄,皮膚,血液,皮膚,人間の体は捨てるところがない。クジラと一緒だ。」こ,これにはぞっとした。

  • 「私はいずれ有名中学から高校へと進み、東大卒業とともに華々しく文壇にデビューするはずであった。だがしかし、なぜか予定が狂った。予定通りに有名中学に入った私はそのとたん、ドロドロの不良少年に変貌し、すさまじい勢いでドロップアウトしてしまったのである」-直木賞作家が二十代に体験した嘘のような本当の日々を顧みる幻の懴悔録。

  • 本当かと思える程さくしゃのハチャメチャな経歴を綴ったエッセイ?でした。プリズンホテルの原点はここにあります。悪事の数々勉強になりました。最後の章の懲役帰りの男の話はさすが浅田先生!感動しました。

  • なんだかよくわからない世界の話。

  • 夢中で一気に読んでしまいました。犯罪者の知恵と行動力には感心します。

  • 面白かった。

  • この1作目の方が面白かった。

  • ほんとじゃなくてもおもしろすぎる。
    若き日の浅田先生。

  • 小説みたいな半生を送っちまった!は浅田先生の口癖のようなものですが、作品群を読み、エッセイに手を伸ばすと、これほど自分の固まりでものを描いている人もめずらしい!と嬉しくなってしまいます。ともあれ、極道時代の逸話は資本もでかくスケールもでかく、読んでいて本当に面白い!からだはってんなあ〜美青年(笑

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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