探偵物語 (幻冬舎文庫 こ 6-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 77
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877286491

感想・レビュー・書評

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  • 3.2

  • 当然ドラマから読む気になったのだが、解説にもあるように設定が同じなだけでテイストはまったく異なっていた。どうもこのテのハードボイルドは日本が舞台だと「なんだかなー」という印象がぬぐえない。悪くはないんだけどね。次は「蘇る金狼」だ。
    それにしても小学生の頃(?)ドラマオープニングで「原作 小鷹信光」のクレジットを見たあと、地元の図書館で新書版を見つけて以来、約20年(?)ぶりにようやく読んだわけだ。

  • 松田優作主演の伝説的テレビドラマの方が有名な作品。本書はその原作(原案)にあたる。私はテレビドラマを見たことがないので、それとは比較できない。本作品を読んで感じたのは、テレビドラマがどれほど伝説的であっても、本書は極めて優れたハードボイルド作品だということ。探偵の工藤のキャラクター設定は典型的なハードボイルドではあるが理想像である。そして、小説のテンポの良さからくるエンターテインメント性は癖になりそうだ。古い作品ではあるので、登場するガジェットーー公衆電話とか留守番電話のテープとかーーに古くささを感じてしまう。そこは時代の流れなので仕方がないが、むしろ感じ取るべきは、ハードボイルドという男の生きざまだろう。工藤探偵だけでなく、本作品に登場する男はみんなハードボイルドな生き方をしている。日本風にいえば武士道に通じるものがありそうだ。

    作者の小鷹氏は残念ながら2015年に鬼籍に入られた。私がハードボイルドを読もうとしたきっかけもミステリマガジンで氏を知ったからなのであるが、評論や小説を読むにつれて、氏の偉大さを知ることになる。ハードボイルドに出会えて良かったと思う。

  • 強烈なイメージがどうしてもついて回るため、違和感があった。日本のハードボイルド小説として、先駆的な位置づけだと思うが、今読んでしまうともう一つと感じてしまう。

  • 松田優作主演で話題になったドラマ「探偵物語」の原作(厳密には原案)となった作品です。
    主人公のキャラクターは小説とドラマとではだいぶ違いますが、とにかくどっちもかっこいいっす!!
    作者は海外小説の訳者としてめちゃめちゃ有名で、特にハードボイルド小説の第一人者です。
    日本のハードボイルドの夜明けはいったいいつなんでしょうね。。。
    ちなみに小説版の工藤俊作は白いべスパには乗っていません。

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著者プロフィール

1936年岐阜県生まれ。早稲田大学英文科卒。ワセダ・ミステリクラブ以来のミステリーファンで、特にアメリカ・ハードボイルド・ミステリーの紹介・評論・翻訳では第一人者。松田優作『探偵物語』の原案で有名。著書に『パパイラスの舟』『私のハードボイルド』(推理作家協会評論賞)など。2015年12月没。

「2017年 『文庫 ファミリー下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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