アジアの少年 (幻冬舎文庫 こ 8-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877287092

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  • 貧富の差、宗教観の違い、人との刹那的な出会いと別れ、自分が日本人であるということ、自分は自分でしかないということ…。
    アジアを旅していると過酷な現実を突きつけられ、様々なことを考える。
    著者も例外ではないのだが多くは語らない。主観的な言葉を極力使わずに、目に映るものや現地人との会話を淡々と無機質に語っている。アンダー気味の暗い写真からは、アジアの騒々しさや熱気といったものは感じられない。目がキラキラした子供たちの眩しい笑顔の写真とかではなく、何でもないニュートラルな日常を切り取ったような写真。
    特にこれといったエピソードがあるわけはないが、客観的な文章と写真は、旅をしているときに感じる儚さを静かに訴えかけてくる。

著者プロフィール

1968年長野県生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。新聞社カメラマンを経て1991年独立。アジアを多く旅して作品を制作する。また近年は日本国内の祭祀、自らの故郷である諏訪地域などを撮影している。紀行、ノンフィクション、小説なども執筆。近著に『まばゆい残像』『孵化する夜の啼き声』『深い沈黙』など。1997年『DAYS ASIA』で日本写真協会新人賞、2013年『遠くから来た舟』で第22回林忠彦賞を受賞。2021年に初監督映画作品『トオイと正人』で国際ニューヨーク映画祭、南京国際映画祭入賞。東京工芸大学芸術学部写真学科教授。

「2021年 『深い沈黙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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