- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784877586522
感想・レビュー・書評
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中川ちえさんの本を読んでみた。「おいしいコーヒーをいれるために」しか読んだことがないけど、これは大好きな本だった。
この本もすごく気に入った。彼女の、感性からそのまま紡ぎだされる自然な文章が好きだ。
蚤の市で、こんなの誰が買うんだろう、何に使うんだろうと思ってしまっていた骨董品は、こういう方が買うんだなとわかった。
サビサビのへんちくりんなものとか、ミニチュアの黒いミシンとか、チマチマしたものとか。
モノの使い方の発想が自由なのね。
古い鉄のアイロンをドアストッパーかブックエンドに、シューキーパーを麦わら帽子をかけておくのにちょうどいいかなと思って買い求めるとか!
これらを埃だらけのガラクタの中から選び出し、こんなふうに使ったら素敵かなとひらめき、その様が目に浮かぶのだからすごい。センスのなせる業以外の何ものでもない。
わたしもこんなふうに自分のセンスでガラクタの中から素敵なものを見つけ出したいものだよ。
出西(しゅっさい)まつり面白そうだな。
この本は、実家に引っ越すというところから始まるけど、離婚されたということなのかしら。
「おいしいコーヒー…」のときは結婚されてたのよね。確か、たまたま結婚したのがコーヒーの焙煎人で、みたいなことが書いてあった。
この本には、暗いというのではなく、静謐な感じが漂うような気はします。
いろいろ不安はあるだろうけど、何か新たな決意をもって前に進まれているような、そんな気配もします(完全なる憶測だけど)。
素敵な本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中川ちえさんは、ものを大切にする人だ、というイメージが強い。僕はただのお客さんだけど、蔵前の店に行くと、何も知らない若者に一つ一つ丁寧にそのもののことを教えてくれる人だ。
それは大切にできるものを良く知っていて、それらを紹介することを仕事にしているから、というだけではない、と思う。
「隠居」の話がある。実家の母屋と並んで立っている古い平屋のはなれをそう家族は呼んでいるのだという。
その隠居の古めかしさ、そこに似つかわしい、いつまでも変わらないかたちの受け継がれたもの。そうしたものに対する感性の鋭さはもともと、生きてきたなかで培われたものであるかもしれないし、ものの奥に、その作り手や作り手の思い、を想像できる人だからかもしれない。
蔵前にあるin-kyoという店名は、ここからつけられたのだろうか。そう思うと、なんだかとても合点がいく話だと思った。 -
雑貨を雑記みたいに書いた本。
雑貨を紹介しつつ、手に入れるまでの人とのやり取りや、いきさつなんかが書かれてます。
紹介したアイテム毎に写真が掲載されているが、写真が文章と離れていて分かりにくい。 -
著者の手元にある“もの達”との出会いや場所、書かれたその思いを読んで、ものを愛おしむ気持ちが強くて柔らかいと感じました。
ものとのつき合い方、こだわりだったり、どうしようもなく魅かれてしまうことだったり。
私も身の回りに置くものは、好きと思えるものでないとダメな方。
特にインテリア小物などはそう。
色、大きさ、形、素材、雰囲気・・・でも、引き算が出来ずに置き場所に苦労するという失敗をよく犯しますが・・・
愛着がないものは本当は必要でないものだと思うこともあります。
著者のように細部までとはいかないのですが、なるべくなら、いつも使うものこそ、こだわりがあっていいのだろうと思います。
それは、自分だけの幸せであっていい。
きっと彼女の持ちもの達は出番の時は輝き、そして次までそれぞれの場所で待っているのだろうと思います。
どれをどれが邪魔することない、写真のもの達の静かな息吹きが聞こえてきそうです。 -
2011/10/13 出西まつりに行ってみたい。はなれ暮らしも食器棚も素敵。
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ちょっと大人な暮らしすぎてまだ自分には早かった。
好きな食器を選ぼうと思ったことさえないわたしには。
でも将来隠居するにあたって、この暮らしはいいよな。
というか、この人、隠居してる!!!って今気がついた。 -
軽い、エッセイ。装丁もいい。
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読ませようとしてないのか、自分にあったことをただつらつらと綴ってある印象でちょっと疲れる。「へえ。」で終わる。
途中の写真はきれいで好きだけど、入るリズムがとても悪い。
で、それだけの本だったら大抵最後まで読まないで止めちゃうんだけど
全部読んじゃったのはやっぱり「ものづきあい」に共感したのかなあ -
忙しさにかまけて、日々の生活がだんだんと乱雑になってしまうとき。
この本のページをめくる。
ふと、忘れていた「毎日を大事に生きる」感覚が戻ってくるような気持ちになれる。
ひとつひとつのエッセイ、写真に癒されます。 -
ブックオフで発見し、手に取りました。
温かい飲み物を傍らに読みたい本です。 -
「もの」とのつきあいは「ひと」とのそれに 似ています。
日々の暮らしをともに過ごす器や雑貨との出会いと、背後に広がる文化や風土、作り手との交流を描きます。そして、年齢を重ね変わりゆく自分と変わらない自分に向き合い、ていねいに言葉を綴ったエッセイ集。 -
2010.6.19 紹介
2010.7.9 紹介 -
80/100