中川ちえさんの本を読んでみた。「おいしいコーヒーをいれるために」しか読んだことがないけど、これは大好きな本だった。
この本もすごく気に入った。彼女の、感性からそのまま紡ぎだされる自然な文章が好きだ。
蚤の市で、こんなの誰が買うんだろう、何に使うんだろうと思ってしまっていた骨董品は、こういう方が買うんだなとわかった。
サビサビのへんちくりんなものとか、ミニチュアの黒いミシンとか、チマチマしたものとか。
モノの使い方の発想が自由なのね。
古い鉄のアイロンをドアストッパーかブックエンドに、シューキーパーを麦わら帽子をかけておくのにちょうどいいかなと思って買い求めるとか!
これらを埃だらけのガラクタの中から選び出し、こんなふうに使ったら素敵かなとひらめき、その様が目に浮かぶのだからすごい。センスのなせる業以外の何ものでもない。
わたしもこんなふうに自分のセンスでガラクタの中から素敵なものを見つけ出したいものだよ。
出西(しゅっさい)まつり面白そうだな。
この本は、実家に引っ越すというところから始まるけど、離婚されたということなのかしら。
「おいしいコーヒー…」のときは結婚されてたのよね。確か、たまたま結婚したのがコーヒーの焙煎人で、みたいなことが書いてあった。
この本には、暗いというのではなく、静謐な感じが漂うような気はします。
いろいろ不安はあるだろうけど、何か新たな決意をもって前に進まれているような、そんな気配もします(完全なる憶測だけど)。
素敵な本です。
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- 感想投稿日 : 2015年11月25日
- 本棚登録日 : 2015年11月25日
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