役小角 (続)

著者 : 黒須紀一郎

• 作品社 (1997年2月19日発売)

感想・レビュー・書評

[冬子さんの感想 · 2021年10月1日]

白村江の戦い以降～壬申の乱まで。百済派の天智天皇と、新羅と組んだ弟王子（天武天皇）。小角は弟王子と組み、「神の国」の成立を目指す。唐・朝鮮半島・倭の情勢もからめて規模は大きい。天智の最期には扶桑略記の件が用いられるなど、興味深い解釈も多かった。

[／まことさんの感想 · 2010年10月29日]

大陸、半島の思惑も絡みスケールが前作よりも大きくなったと思う。
饒速日の神を祀る人々が一つのライン上に連なってネットワークを形成しているくだりとか、小角と弟王子の神を巡るドライな取引とか、新羅の工作とか、色々と楽しく読めた。