人口減少時代のまちづくり―21世紀=縮小型都市計画のすすめ (現代自治選書)

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  • 自治体研究社
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784880375540

作品紹介・あらすじ

百年後、日本の人口は3分の1に-。「人口減少」は衰退につながる-として、ほとんどの自治体計画はいまだに人口増を想定している。そうではなく、人口減少を前提条件として今後どのようなまちづくりを進めるべきかを、海外の具体的事例に学びつつ、考えていく。

感想・レビュー・書評

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  • 518.8||Na

  •  人口減少時代を迎えている日本でどのようなまちづくりをするべきかについて、海外での取り組み事例を紹介しながら検討されている書。人口減少型都市計画への転換、事業所の閉鎖・撤退のコントロール、大規模自然再生、公共交通の再編成、商業施設の計画的配置、地域景観の再生、それぞれの事例を分析することで、ハード面ではなくトータルな視点でまちをどのように創るべきか議論している点が本書の特徴である。それぞれの事例分析から、今後の日本の街づくり方針として以下の6点を示している。(1)長期的な市街地縮小計画を立て、それに合わせたインフラ更新計画を立てること、(2)郊外にも一定人口が確保できる人口配置を考えること、(3)地域内で日々の基本的な生活が充足されるようにすること、(4)公共交通を維持・拡充すること、(5)失われた自然や景観を再生・復元させること、(6)以前よりも徹底した市民参加を保障する行財政改革である。そして、多くの自治体で進められている「人口や産業を増やすこと=地域の発展」というまちづくりではなく、人口や産業の減少を前提とし、計画的な市街地の縮小を進めていくことで従来と同じ生活を同じ負担で送ることができるまちづくりに転換していくことが必要であるとする。

  • 人口や産業の減少を前提とした縮小型のまちづくり。公共交通の再編成、地域景観の再生など

  • まちづくりの基本的なことが書いてある、分かりやすい一般的なまちづくり本であった。

    非常に当たり前でまっとうなことが書いてあるが、既知の内容が多く、目が覚めるような新しい知見は得られなかった。

    欧米では既に都市縮小のしくみがあるということは、知らなかったので参考になった。

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著者プロフィール

一橋大学大学院言語社会研究科教授。
著訳書に
『真昼の盗人のように  ポストヒューマニティ時代の権力』
(スラヴォイ・ジジェク 著、中山徹 訳、青土社、2019年)、
『個人的なことと政治的なこと ジェンダーとアイデンティティ
 の力学』(井川ちとせとの共編著、彩流社、2017年)、
『ジョイスの反美学 モダニズム批判としての『ユリシーズ』』
(単著、彩流社、2014年)等がある。



「2019年 『ロマン主義と現代批評』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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