巨匠に教わる絵画の見かた (リトルキュレーターシリーズ)
- 視覚デザイン研究所 (1996年10月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784881081242
作品紹介・あらすじ
本書では、画家自身の作品に対する言葉、同時代の画家、作品に対する言葉、影響を受けた過去の画家、作品に対する言葉を作品とともに紹介しました。
感想・レビュー・書評
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絵画みんのもっと楽しくなるかも
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ルネサンス前から現代までの絵画について、
時間軸に沿って、画家ごとに1~4ページで
解説している。
それだけなら割とありそうな美術史の本だけど、
本著の特徴は、その画家について同時代または後世の画家が
どのように言及、評価しているかを、
文献を元に記している。
これにより、画家間の影響や反発が見えてくる。
本来的には美術的表現に関するものだが、
中には人間関係の好悪によるものもあって、
彼ら美術史の「巨匠」が生きた人間であることが垣間見えて、
読み物としても面白い。
この本と、私の大好きな「絵画の読み方(西岡文彦)」だけで、
とりあえず絵画ネタはかなり判るようになります。
これでTV「美の巨人たち」も「日曜美術館」も
「世界の名画」も「ぶらぶら美術・博物館」も
2倍楽しめます。たぶん。 -
絵が好きで、いろいろ美術館や展示会に行ってきましたが
やはり絵画といのはいいものだと思います。
西洋を中心に画家の系統をわかりやすく整理してあります。
ただ、少し高校くらいの試験勉強を思い出す部分もあります。
これは覚えることができなかったという思い出と、
今も覚えることはできない気がします。 -
子供の頃に母が貸してくれて、それから何度も読み返したバイブルのような本。
小学生でも理解できるが大人になって読むとさらに深い。分かりやすいのに説明が詳しく、写真付きの良本。
この本のおかげで知識を深め、初めてルーブル美術館でモナリザを見た時は感動した。
モネの睡蓮の本物を見た時も息を呑んだ。 -
アートに興味あるけど、造詣は深くない貴方(それは私)にうってつけの本です。
どちらかと言うと現代美術を見るのが好きなんですが、昨今のアートがあるのも先達の歴史や流れがあったからこそ!これは見なければなるまい、と色々美術史的な本を読んだものの教科書を読む時のように読み物としては楽しんで読めるものはなく、どうしても頭にすっと入って来ない。
これはイラストと共にその絵画や作者について楽しく学べます。
その時代の他の画家たちの批評なんかも書かれていて巨匠と言われる方たちがぐっと身近な血の通った人間として感じられます。何というか、そこら辺のおっちゃんがぶつくさ言ってる感じだったり、こいつ絶対偏屈だな・・・とか思えちゃうのが面白いですよ。 -
画家を時代、運動によって分類し、数点の絵を載せてくれています。それに加え、他の絵画の巨匠たちが、その絵に対して(またその画家に対して)どう評価していたか、生の声が載せられています。
大変わかりやすく楽しい。
後期印象主義のゴッホについても、ベン・シャーンが語った言葉
「ゴッホの絵画を居間の壁にかけているのは大きな誇りだろう。しかし、ゴッホその人を居間に座らせるはめになったら、こりゃあもう、考えただけでもえらいこったよ」
このひとことだけでも、ゴッホの人となりがうかがえるのですが
他の画家についても、色んな巨匠の飾らない本音が書かれていて、楽しめました。 -
絵画に関しての簡単な事典として重宝する。入門としてもってこいである。一冊に有名画家の有名作品とコメントをギュッと圧縮してある本だ。
これは「巨匠に教わる○○」というシリーズ本(全3冊)の1冊である。他のは所持していないが、機会があれば購入したいとも思っている。
塾の教室に絵を飾ろうと思い久しぶりに手に取ってみたが、ついつい読みふけってしまった。あまり固くなく手に取りやすいということで初心者向けだろう。(何を隠そう私も初心者だ(笑)) -
漠然と興味のある初心者なので入口として本書を選んで読んでみた。ライトに包括的に流れや特徴が書かれていて非常に分かりやすかったし、今後何度も読み返すことになると思う。
一つ言うならば、右から読ませたり左から読ませたり忙しなくてやや困った。 -
(『世界史読書案内』津野田興一著 の紹介より:)
「本書はイタリア・ルネサンスから現代絵画まで、歴史の流れを追いながら、名だたる芸術家が、他人の衛をどのように二票したかを紹介する形式で、名作を解説している。項目を立てて解説しているため、世界史の中の美術史の解説書にもなっている!そして、それぞれの時代の画家を取り上げつつ主な作品を紹介し、他の画家がそれをどう批評したかを読むことで、その作品を、主観的にも客観的にも見ることができるようになっている。芸術作品が、けっして評価や価値の定まったものではなく、受け止める側の主体によっても変化するものだということがよくわかる。」
「本書では、画家自身の作品に対する言葉、同時代の画家、作品に対する言葉、影響を受けた過去の画家、作品に対する言葉を作品とともに紹介しました。」
目次
イタリアルネサンス―14‐16世紀
北方ルネサンス―15‐16世紀
バロック―16世紀後‐18世紀初
ロココ―18世紀初‐18世紀後
新古典主義―18世紀後‐19世紀初
ロマン主義―18世紀末‐19世紀後
写実主義―19世紀中
印象主義―19世紀後
後期印象主義―19世紀末‐20世紀初
象徴主義・ナビ派―19世紀末〔ほか〕