- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784883810475
作品紹介・あらすじ
酒はやめられるのか!?その時、家族がとった行動は!?そして、待っていた意外な結末…。強制入院したアルコール病棟で起こる珍奇な騒動。別れた元妻と子どもたちとの優しい時間。情けなくも笑えて切ない脱アル中私小説。
感想・レビュー・書評
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この本は、戦場カメラマン・鴨志田穣(1964年7月2日 - 2007年3月20日)さんの自伝的小説。
鴨志田穣さんは、腎臓癌(正確には平滑筋肉腫)のため42歳で亡くなられている。
戦場カメラマンという職業故か、アルコール依存症になり、苦しまれたようである。
その辺を、ウィキペディアでは、次のように書かれている。
世界の紛争地帯を取材し続け、目の前で人が死んで行く様、自分にも向けられる銃口、必死に銃を持つ子供たちなど、数えきれない現実の場面を目の当たりにし、極限のストレスから重度のアルコール依存症となる。 -
アルコール依存性の恐ろしさが当事者目線から痛いほど伝わってきた。
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2018/10/25
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元奥さんの立場の映画を見て、こちらも読んだ。体質や病気で禁酒する話しを周りで聞くようになったが、アルコール中毒の恐ろしさがわかった。
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図書館で。
アルコール白書を読んだので鴨志田さん側の話も読んでみようかなぁと借りてみました。まあ、うん。酷いなぁ。
アルコール依存症とは病気であり、病的なまでにアルコールに固執する。治すためには専門的な治療が必要…とはいうものの… 結局は一定期間入院させてアルコールを抜き、その人の病状をきちんと認めさせ、同病相憐れむ…では無いですが同じ病に苦しむ人達が居る事を知り、乗り越えて行こう…という感じなんですね。つまり。アルコールを飲まなければ再発はしない。まあその飲まなければ良い、がとてつもなく難しいんだろうけれども。まあそこを止めよう、でやめられる人だったら依存症にはならないよなぁ~
でも言ったら申し訳ないけどここまで酷い暮らしをしていては身体を壊すのも仕方ないんじゃなかろうかと。癌と宣告された時はショックだったとありましたが…散々吐血して死にますよ、と宣言されていたのにも関わらず本人は本当に死んでしまうという事からも逃げてたのかなぁ。なんか…そういう怖いものから逃げるためにお酒をのんでいて一気にツケが回ってきたのはワカルけど。その溜まり溜まったツケは病気の所為だけではないと思う。
でも彼は果たして癌でなかったら。退院後にきちんとお酒を止められていたのだろうか、とはちょっと思いました。きちんとしたカウンセラーにかかるなり、自分で自分の生活を見直そうと決意して周囲に頭を下げなかったらなんだかやっぱり無理だったんじゃないかなぁとも思う。病気だから仕方ないのかもしれないけれども感謝が無く、自己本位で読んでいてちょっと疲れました。カレーが食べれなくて医者や看護師を恨んだって…(笑)アンタの消化器系が荒れてるのはアンタの暴飲の所為だろうが(笑)私だったらハイハイだったら好きなモノ食べてどうぞ、とか言っちゃうだろうけど医療従事者って偉いなぁ~ でもその、「病気だから仕方ない」ってどこまで通じるのかなぁ…とちょっと疑問にも思いましたよ…。
何の逡巡もなく、別れた奥さんに「君と子供の元に帰りたい」とか言いだす辺り、ああ…合わせる顔が無いとか自分がしっかりしなきゃとか自立しようとか…そう言う気が全然無いのかなぁなんて思うと…優しい人だったのかもしれないけどやっぱりダメな人だったんだろうなぁ。そういう意味でちょっと悲しくなりました。 -
図書館の開架から。鴨志田穣(1964.7.2~2007.3.20 享年42)氏の「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」2006.11.1発行(亡くなる数ヵ月前)。戦場カメラマンの著者は、1996年アマゾンで漫画家(画家)西原理恵子と出会い結婚、一男一女をもうけるもアルコール依存症で2003年離婚。この本はアル中で精神病院(閉鎖病棟)に入院中の出来事や思いを綴ったものです。退院して元妻と二人の子供と一緒に暮らし(復縁でなく事実婚の形)ましたが、腎臓癌の闘病生活、2007.3.20亡くなりました。
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アルコール中毒で入院したときの記録(的小説)。「飲めー飲めー」と襲いかかってくるイメージだったけど、「飲んでも平気だろう」という感じに流されてしまうのだと知り、異質の恐ろしさを感じた。西原理恵子の別の横顔が見られるのも良い。