そんなに愛情いりません (Holly NOVELS)

著者 :
  • スコラマガジン(蒼竜社)
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本棚登録 : 85
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883864317

作品紹介・あらすじ

瓜生大輔には大好きな人がいる。幼なじみで高校時代の一つ先輩の比嘉智之だ。ボクシングが強くて、頑張りや、人より鈍くてヘタレな瓜生をそのまま受け入れてくれた優しく懐の大きな男。しかし比嘉はプロへの道が断たれてから無気力な人間に変わってしまう。一緒に暮らし抱き合っても、比嘉の心は遠く感じるだけ。瓜生は比嘉のためにも自分がボクシングで王者になる夢を叶えようと決意するが、比嘉には誰にも打ち明けられない哀しい秘密があり…。夢に挫折した男と未来に賭けようとする男の切なくも温かい青春ラブストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • ボクシングものかぁ…苦手かも。と読んでみたら、絶対服従わんこ攻めが良いわ~!
    いじめられ、母親からは虐待されていた攻め。幼いときから助けてもらっていた受けをヒーローとして想っていた。うおー、萌え設定!!
    攻めは受けからボクシングを習い、今度は受けを守りたい…と。
    ちょっとオツムは弱い攻めですが、そこもまた善し♪
    受けの攻めの扱いがちょっとひどいですが…(T-T)エロもDTくさいし、絶倫だし(笑)面白かったです。

  • 完全にジャケ&タイトル買いでしたが、そこそこ楽しめました。
    幼馴染の二人が高校で再会して、ボクシングで上を目指すお話ですが、比嘉は視力を病気で落としてしまい、引きこもってしまう。幼い頃からのヒーローの比嘉が大好きな瓜生は自分ががんばって比嘉の代わりにチャンピオンを目指すが、比嘉が瓜生に見せる態度が冷たくなっていくにつれ、自分の目指すものがわからなくなり・・・。
    タイトルの意味がラストになってなんとなくわかって、切ないタイトルだったんだなーとグっときました。「そんなに愛情いりません」その比嘉の真意がわかってジーンとするんだけど、最後になんで本心を言うつもりになったのかってとこが少し曖昧だったかな?とも思います。
    いっぱい愛情をくれる瓜生に何も返せない、目もみえなくなるかもしれない自分に苛立ち、離れなくてはと思っていてもなかなか離れられない比嘉の気持ちが切ないなぁ。

  • 小椋ムクセンセの表紙イラストで思わず購入。多分カバー絵のまんま年下の大型わんこ攻だよね、と見当ついたので。
    とってもツボど真ん中のいい年下わんこ攻でした。
    涙ぐむこと数知れず!
    瓜生と比嘉、どちらもピュアな魂の持ち主で、優しすぎるほど優しくて、胸が熱くなりました。

    プロボクサーを目指し夢の実現に向けて努力する比嘉と、そんな彼をずっと好きだった瓜生。小学生の頃からヘタレでいじめられっこだった瓜生は幾度も比嘉に助けられてきて、特別な存在へとなっているのです。
    そんな頼りなさそうな瓜生が、比嘉の挫折を目の当たりにして今度は自分が彼のために役に立ちたいと、彼なりに頑張っていきます。
    …愛ですね。
    ヘタレわんこだけど、やるときにはやります。どんくさいけど、まっすぐな愛情が眩しいです。
    360度人生が…というのはあの人にかぶっていて笑ったけど、笑わせてじーんとさせられます。

    比嘉もまた切なくなるくらいやさしい人間。鈍い瓜生には分かりにくかったと思いますが。彼の味わった挫折を思うとたまりませんが、そんな彼を前向きにさせることができた瓜生の存在は大きいです。愛です。

    本格的にボクシングの世界を描いていて異色的。描写が詳しくて細かいのにびっくり。八重樫の感動的な試合観た後だったので、ちょっと入り込みすぎるくらい真剣に読んでしまいました。

    絶望のどん底に突き落とされた比嘉の気持ちを思うとたまらないのですが、瓜生はそんな彼をちょっとすっとぼけた大きな愛で難なく包み込んでしまうんですよね~
    大物です!
    瓜生の一言一言に感動しました。愚鈍でも嘘偽りのない言葉って、ほんとうにストレートに胸に響いてくるんですね。
    KOでした。

    重いテーマを扱っているのも関わらず、やさしさやヒューマニティを感じさせてくれる爽やかな読み応えがありました。
    ラブもたっぷりで心が潤います。
    ほんとに、いまいましいです。

  • 今井真椎さん。いまいましいなんですね。
    初めて読んだ作家さんです。
    書店で目当ての新刊を購入して、なにかもう一冊ないかしら…と物色していて、小椋ムクさんのイラストに魅かれてついで買い。
    甘い青春ラブストーリかと思いきや、大真面目なスポコンものでした。
    ボクシング部とボクシング界という一般にはあまり馴染みない世界を舞台にしています。

    【あらすじ】
    ボクシング世界チャンピオンの父を持つ比嘉と貧しい母子世帯の子、瓜生は幼馴染。
    何かといじめられる瓜生を守ってくれる比嘉は幼いころから瓜生にとってヒーローだった。
    ある日、試合中の事故で比嘉は尊敬する父親を失う。その死には不審は影があり、比嘉は何者かに父が薬を盛られて殺されたのではないかと疑う。しかも父は薬物を使って試合をしたとして、世間からの名声をも奪われてしまった。
    ならば、自分がいずれ世界チャンピオンになることで、父親にかかっている世間の嫌疑を晴らそうと決意する。

    一時、故郷を離れていた瓜生だったが高校に進学した際、学校で比嘉と再会。部員不足のために存続が危ぶまれるボクシング部に比嘉は瓜生を誘う。
    貧しい家計を支えるためにいくつものバイトを掛け持ちしつつも健気に練習に打ち込む瓜生はその才能をまもなく開花させる。
    一方、比嘉は先天性の病を発病。
    早く世界チャンピオンにならなければ、病の進行に追いつかれてしまう。まずはプロテストに合格しなければ、と焦りもがくのだが…

    【感想】
    瓜生のおバカぶりが切なくかわいい。
    愚直なまでに比嘉を慕い、尽くす様子は犬みたいだ。
    比嘉が無気力人間になっても犬の瓜生はあくまでも比嘉を甘やかすのがキュンポイント。
    厳しい減量中で自らは水分さえ摂取を控えているというのに、比嘉の食事を作るエピソードには泣かされた。
    号泣だった。
    比嘉が瓜生にひどい態度をとるのには彼を大切に思い、いつでも解放してやろう、そのためには自分を嫌いにならせなければ、というボクサーのくせに乙女な心があり、そこがまた泣かせる(涙)
    ボクシング界のことはよく知らないが、リアルに書かれているような気がする。
    結末は重いながら、希望が持てる内容であることが救い。
    あくまでも優しいゆるぎない比嘉への愛情を持つおバカな瓜生と痛々しいまでのハングリー精神を持つ比嘉のカップルはわりと好きだった。
    ついでに買ったというのに、当たりだったと思う。
    イラストが重い内容を程よく中和してくれていて、和みました。

  • 比嘉の一途な想い。瓜生の相手を思うがゆえの態度・・・ 切なくて切なくてジーンときた。

  • 切ない。負けずにがんばってほしい。パラリンピック目指してがんばれ。

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