『無門関』を読む―ひろさちやのウルトラ禅問答

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著者 : ひろさちや
  • 四季社 (2005年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884053055

『無門関』を読む―ひろさちやのウルトラ禅問答の感想・レビュー・書評

  • “こだわり”への警鐘

    「仏の前では正解も不正解もない。一切衆生悉有仏性、今の自分がパーフェクトなのだから、世間に縛られず自由に生きればいい。」

    著者の言葉は、世間の常識に凝り固まっている自分の心の重荷を取り外し、新しい発想を与えてくれるものである。

    ただここで問題も出てくる。新しい発想を得たからといって、その考えに固執してしまってはまた行き詰まってしまうのである。

    「仏とは何か?」と言う質問に、ある公案では「即心即仏(心が仏である)」と答え、また別の公案では同じ質問に「非心非仏(心が仏ではない)」と答える。一見すると相反する解答なのだが、ここに“こだわりへの警鐘”が読み解けるのだと著者は言う。つまり仏が身近な存在であると分かれば、仏に慣れ親しむことができる(即心即仏)、しかしそれにこだわってしまえば我々は仏を見失ってしまう。そのこだわりを取り除くために、「非心非仏」と答えたのだと。

    「・・・つまり、禅の修業は、Aと教われば同時にそれがAでないことを知らないといけないのです。Aでないと教われば、それは同時にAなんです。つまりA→Aでない→A→AでないA・・・・・と、否定の無限の繰り返しが禅です。だとすれば禅に卒業はありません。卒業のない卒業が、禅の卒業です。」

    こだわらないことにこだわらない・・・・の無限の繰り返し、これが自分に体得できるのかは分からないが、少しでも自然に身につけることができればと思う。

    禅の解説書は不親切なものが多い(それが禅の解釈だというのも分からなくもないが・・・)。著者自身、「禅の専門家ではないので、間違いがあるかもしれない」とは言っているものの、著者の解説を参考にしながら自分の考えを作り上げ照らし合わせていくのもまた面白い。禅の入門書としてお勧めしたい一冊である。

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