職業としての小説家 (Switch library)
- スイッチパブリッシング (2015年9月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784884184438
感想・レビュー・書評
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小説を書こうなどという大それた望みを持っているわけでないが、何か自分にもできることがあるのではないかという気持ちにさせられたということで、この本は自分にとって画期的な一冊になるのかもしれないという予感がする。
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村上春樹さんが書いた小説家とは何か?というエッセイ本。自分が趣味で書きためていた文章を、翻訳家の柴田さんの雑誌に連載として渡したものをベースとして、加筆修正した内容となってる。
ただ全体的にどこかで読んだ内容の文章を再構築した感じがあり、村上春樹のエッセイを全部読んでいるような人(要はオイラのような人)にとっては、若干食い足りない内容ではあるのも事実。
あと、小説家という特殊な職業の内容を垣間見えるのも面白いので、村上ファンでなくても楽しめる内容かな、とは思う。 -
がっつりと小説を書くことについての直接的な言及の印象がなかった中でいろいろ読まれてきて結構ベストなタイミングでいい発信だったんじゃないかなと思う。読んだからといって小説を読む邪魔になるようなことは言ってないし、むしろ接点が見つかるんじゃないかな。読んだら作品を読みたくなるということはきっといいエッセイだったんだと思う。
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村上春樹さんの考え方が披露されていて興味深い。随所に本音がたくさんあって面白かった。村上さんの人となり 考え方 がある程度分かりますね♪
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2016.6月
村上さんのエッセイ。小説もいいけれどエッセイもいい。小説について、小説家という職業について、本音で正直にまじめに書いてくれているのがとてもとてもよくわかる。小説家としての村上春樹の考えや思いをこのエッセイで知ったことで、今後ますます物語を読むのがおもしろくなりそうだ。期待以上。手元に置いておきたい本。村上さんもそうだけど、自分をよく見せようとせず、自分に正直で、でも強い芯を持った人が、私は好きみたいだ。
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頂き物。
一章ずつ丁寧に読む。仕事にも置き換えられることばがたくさん。 -
「自分は頭が良くない」と仕切りに言っているが、絶対頭いいと思う。じゃないとあんな明確な文章は書けません。まあ、彼の書く小説は苦手だけど…。頭がいい人は謙遜がお上手ね、というのが最初の印象。
だけど彼のライティングスタイルに非常に興味を持った。確かに、小説を書く上では、「ターゲットは20代の女性。サブカルに興味を持っている。ゴールは読者にこう思ってもらうこと」とか綿密に考えて始めると、かえって人の心を打つことはできないのかもしれない。本当に書きたいものから外れてしまうから、浅い表現になってしまうのかも。本物の情熱と愛情を持って作り上げた作品なら、人の心を打つこともできよう(でも技量が伴ってないとダメでーす)。
アイナナの八乙女楽の名言を思い出した。あー楽ちょーかっこいい。
ノイズは消せ。自分の声だけ探せ。100人に愛されるおまえじゃなくて、おまえに愛されるおまえになれ。そうすればいつか1万人がおまえを愛するようになる。 -
デビュー当時からずっと批判され続けているというくだりは笑った。
文学村の反抗を避けてアメリカへ行って正解だったと思う。
日本にいたときは海外文学の真似事と言われ、海外で売れたら売れたでダメだしする当時の批評家たちはどうしようもないなと思った。
持続力が大事で、毎日コンスタントに書くようにしているらしい。
小説家は体力も必要というのは分かる気がする。
小説家は自由人であるべきというのは好ましい。 -
村上春樹さんの独断と偏見。
小説家としての自身を語っている。
あくまで普通の人間であるということを強く主張されているようだった。
過去に受けた批判への訂正も込み。 -
持久力イコール体力
一日5時間、原稿用紙10枚、調子に関わらずタイムカードを押すようにこの規則を変えない
小説家は門外漢の小説書きに寛大
才能にはピークがある
才能の開花には時期がある、逃すか逃さないかは運
才能をできるだけ維持するには体力、規則正しい生活