- Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
- / ISBN・EAN: 9784884748302
感想・レビュー・書評
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流れる川のような知識と、山のようにどっしりと構えた仁。
その両方が欲しくてこの本を手に取りました。
小人にならないように日々精進していきたいと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者の北尾氏は、四書五経や中国古典に子供の頃から親しみ、自らをつくりあげてきた。
自らの糧となった古文を北尾氏が紹介・解説し、読者諸氏へのメッセージとしている。
本のタイトルの「君子」、「小人」は論語によく出てくる言葉であるが、孔子はそれらの言葉を一言で定義していない。漢字から見れば、下記のように定義できるという。
「君子」とは、自分の才能を他の人のために尽くすことができる人。
「小人」とは自分のことしか考えず、他のためにつくすことができない人。
インスタントな成功や、表面的な名声が重んじられている時代であるがゆえに、皆が君子を目指してほしい。
人間学を学び、修養を重んじる、致知出版らしい内容の本である。
致知出版からは論語などの中国古典の本はたくさん出ており、何冊か読んでいる。
私は渡部昇一氏の本が好みだったが、ビジネス界で成功し続けている北尾氏の中国古典解説も、また読む価値があると思う。 -
中国古典に興味がある人が、入門書として読むのに向いていそう。
他の自己啓発本に書かれている内容とほぼ一緒なので、ルーツを知るのにはいい。
最後の「天命を知る」の部分が一番勉強になった。自分は何かを追求していくこと、学んだことを実践し続けることの大切さを学んだ。自然とともに人間があるという東洋思想ももう少し深掘りして知りたいと感じた。 -
君子には徳が必要
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儒学者の孫で中国古典に造詣が深い北尾さんの本。
この本は若い人にはあまりお勧めしない。
道徳的な話が多く、説教臭く感じてしまうから。
一方で40歳くらいから良さがわかってくる。
立場が上がってきたり、人生の水も甘いもある程度知っていると、この本の内容が響いて来る。
北尾さんの本は、
中国古典からもらった不思議な力が一番お勧め。
まずはこれから読むべき。
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2016.02.25 著者本人のRetweetより。
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●かつての日本のエリート教育は、教養を非常に重んじ、品格を重視するものであった。歴史、哲学、芸術、科学技術など各方面を学習することで総合的な教養を育成し、ひいては国を愛し、人民を愛する心を備えさせようとした。そのために読書、なかでも古典を読むことを学生たちに求めた。最近の日本では、大学ですら一般教養を軽視する風潮を露骨に見せ始めているようだ。だが、物質的な面ばかり重視するようになれば、精神的な面が疎かになる。人間として最も大事な青少年時代に、内面的な自己を涵養する機会が失われてしまうのである。by台湾元総統・李登輝
●教養人とは、「家族のみならず、他者の幸福をも願う人」「知性を磨くだけでなく、徳性が加わった人」であり、これが君子にあたる。一方の知識人は「家族を中心にして日々の幸福な生活を求める人」であって、これは小人にあたるというわけです。
●東洋哲学の基本は、まず自分を変えなさいというところにあります。自分を変えて、そのうえで人を感化していきなさいと教えています。実践をとおして 自分自身を高め、変えていくちおう方向に持って行かなければ、人はついてこないのです。
●努力を支えるために、書物を深く読み、私淑する人を発見することが重要だと私は考えています。片方で精神の糧になる読書をしながら、片方で事上磨錬によって学んだことを実践していく。学んだことと対峙して、自分はどうかと常に反省しながら自分を修正していくのです。そうした努力を積み重ねていった結果として、私利私欲がだんだん減り、ゼロにはならないとしても、かなり抑えられるようになります。そうなってくると、次第に世の為人の為という発想が芽生えてきて、勇気をもって実行しようという行動につながっていくのです。
●君子の3つの基準
1)徳があるかないか。
2)私の利よりも義を重んじる、つまり道義を重んじる人かどうか。
3)自分のことよりも他人のことを先に考える人であるかどうか。
by伊與田覚先生
●孔子にとっての志
「老者はこれを安んじ、朋友はこれを信じ、少者はこれを懐けん」年寄りからは安心され、友達からは信頼され、若者からは慕われる、こういうふうになりたいものだ。 -
卒業生からの推薦図書。
在校生へのコメント:日本にも多くの影響を与えた論語を分かりやすく解説しています。とりわけ,後輩の皆さんには働く目的や天職,勉強法についての部分が参考になるのではないかと思います。 -
■君子を目指せ
A.自分の利益を最優先し、他者を顧みない人を「小人」と呼ぶ。
一方、天が万人に与えた徳を十分に発揮するとともに、私利私欲を排し、他者の幸せを考える人を「君子」という。
B.人間が守るべき徳目として、次の5 つが挙げられる。
1.「仁」:他を思いやる心情
2.「義」:人間の行動に対する筋道
3.「礼」:集団で暮らすために、お互いが協調し調和する秩序
4.「智」:人間がよりよい生活をするために出すべき智慧
5.「信」:集団生活における不変の徳
C.君子になるための条件は、次の6 つである。
1.徳性を高める
2.私利私欲を捨て、道義を重んじる
3.常に人を愛し、人を敬する心を持つ
4.信を貫き、行動を重んじる
5.世のため人のために大きな志を抱く
6.世の毀誉褒貶を意に介さず、不断の努力を続ける
D.人間は学問修養をしないと、動物的、機械的存在になる。学問修養することで、自分の運命を切り開くことができる。 -
SBIの北尾氏の著書。単なるIT長者かと思っていましたが、東洋哲学にとても高い見識をもつ方でした。本書は論語を多数引用し現代的解釈をつけ人の向かうべき姿を説いたもの。