人生に活かす老子

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  • 致知出版社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884749460

感想・レビュー・書評

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  • Eテレ「世界の哲学者に人生相談」という番組をきっかけに、「哲学って見方をかえれば
    おもしろいんだ!」ということに気づきました。

    が、哲学書はやはり難解でおもしろくありません。
    そこで子ども向けの哲学・思想本もみていたときに、著者・井出元さんの書かれた「老子に学ぶ人間の自信」と出会いました。

    「老子に学ぶ人間の自信」がとてもわかりやすく、老子の考え方も好きになりもう少し幅を広げて読んでみようと思い、同じく著・井出元「人生に活かす老子」を今回手にとりました。

    率直に言えば、内容は☆4つ、構成☆2つで、
    平均して☆3つといったところです。。

    原文(漢文)そのものは出てきませんが、書き下し文(漢文を日本語として読めるようにしたもの)と著者のわかりやすい解釈が載っています。

    すべての事象と穏やかに折り合う「和」の大切さや、「不和」の原因は度を越した欲望にあること、 「水」のような生き方の良さなど、タイトル通り人生に活かせる内容が満載でした。

    しかし解釈はわかりやすくても章の組み立てがいまひとつで、読んでいるうちに「はて、この章のテーマはなんだったっけ」となってしまい、何度も章テーマを見返してしまいました。

    内容がよくとも、構成がうまくいかなければ伝わりにくくなってしまうのだな、ということをひしひしと感じ、構成の大事さがよくわかる1冊となりました。

  • 老子に書かれていることは、人を小馬鹿にしたような、狐につままれたようなフレーズばかりで、なかなか理解困難である。それに対して、本書では、有名なフレーズや重要なフレーズを抜き出して、難しい解釈論を交えることなくストレートな説明を試みている。本書の説明によると、老子の説く「道を究めた人」は、「ぼんやりしているように見える」「引っ込み思案で人に後れを取っているように見える」「何の努力もしていないように見える」「消極的に見える」「意志が弱く、主体性がないように見える」「手を抜いているように見える」ということらしいけど、現代の価値観だと(当時の価値観でも?)これらはすべて逆であるように強いられるので、「無為自然」や「柔弱謙下」で生きていくのも大変である。中国の古い諺にあるように、「役所(会社)では儒家となり、家では道家となる」のがいいのだろうか?

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著者プロフィール

公益財団モラロジー道徳教育財団副理事長、廣池千九郎記念館館長

「2022年 『祖述 廣池千英が継承した創立者の意志』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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