これはパイプではない

  • 哲学書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (135ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784886790026

感想・レビュー・書評

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  • フーコーによるマグリッドを主に扱う絵画論。他にクレー・カンディンスキーを取り上げる。表題にもなっている「これはパイプではない」が射程にする言葉と物の関係性のもつれについて触れ、続く章で15世紀以降の西欧絵画において”類似”と”相似”が絵画の成立原理だと主張する。マグリッドの絵画において、日常的な理解が言葉(や認識)の束縛から離れ、世界認識を変更する動作が実感されて良かった。

  • マグリットの絵画の意図された不確かさ、そこにフーコーは言説の攪乱を読む。
    「類似」には母型があり秩序、序列がある。一方「相似」は始まりも終わりもない、ほんの僅かな差異の系列の反復であり、君主制を廃除する。
    なされたのは、何一つ肯定=断言しない言説、あるいは別様の肯定(マグリット)かもしれない言説の追及である。

  • ミシェル・フーコーが書いたルネ・マグリットの作品『これはパイプではない』の哲学的論理的美術論。
    フーコーの自書『言葉と物』から派生した、マグリットに宛てたものの和書。

    「これはパイプではない」は何を指しているのかを論じている。

    マグリットの絵を観たときに感じる違和感が何だったのか、が解決した本。

  • 薄くて、明晰で、スリリングで、かつわかりやすかった。でもこういうシニフィアンんとシニフィエとかトートロジーとかそんなはなしはなんか本来の自分の身の内に無いなあと、舶来だなと言う感じで生理的に居心地悪く感じる。フーコーのはこれしか読んだことが無いからわからんけど。

  • フーコーのマグリットを通しての哲学書。
    まあ、なんだ、難解です。

  • フーコー、マグリットを語る。
    トートロジーって
    トートロジ〜。

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著者プロフィール

ミシェル・フーコー(Michel Foucault):1926年フランス・ポワティエ生まれ。高等師範学校で哲学を専攻、ヨーロッパ各国の病院・研究所で精神医学を研究する。1969年よりコレージュ・ド・フランス教授。1984年没。主著に『精神疾患とパーソナリティ』『狂気の歴史』『臨床医学の誕生』『言葉と物』『知の考古学』『監視と処罰』『性の歴史』がある。

「2023年 『ミシェル・フーコー講義集成 2 刑罰の理論と制度』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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