日本の現代住宅〈1985‐2005〉 (Contemporary Japanese Houses)

制作 : ギャラリー間 
  • TOTO出版
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本棚登録 : 92
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887062634

作品紹介・あらすじ

ギャラリー・間20周年記念出版。住宅を読む、建築を考える。

感想・レビュー・書評

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  • 本を読む、日本の住宅文化を考える

  • 現代アートのように現代住宅もコンテキストで成り立っていることを理解することができた。

  • この本を最初に手にしたときは、そこに載っている住宅の醜さに読むのを諦めてしまいそうになるほどがっかりしました。ただ、なぜこれらの作品が日本の現代住宅の代表作なのかを知りたくなり、読み進めました。

    最終的には、伊藤豊雄や隈研吾などの強力な論文を読み解くことによって、これら作品の意味づけを理解することができました。ライト、コルビジェ、ミースなどモダニズム時代のコンテクスチュアリズムから、ポストモダン時代のコンセプチュアリズムへと移行した結果、現代では批評性のみを軸とする建築が大半を占めてしまっている。それは結果として、一般人の審美眼からみて奇異に映る造形であっても、既存建築や社会に対する批評性を持っていれば良しとする現代建築の内向性が、本書のような作品集によって如実に露見してしまうことに繋がっている。

    ただ、伊藤豊雄や隈研吾はそれを十に承知しており、自己批判を適切にしています。住宅ではないですが、「せんだいメディアテーク」や「那珂川町馬頭広重美術館」など2000年以降の日本建築がよりプラクティカルな提案として昇華されているのを見ると、モダニズムの影響から抜けきれずに、ポストモダンの迷宮を走っていた建築家達がやっと次のステップへと進みつつあるように感じます。

  • 2005年にギャラリー間の20周年展として企画された同名の展覧会の記念出版物。写真は新たに撮りおろされたものも含み良質。その20年間で書かれたいくつかの論文も掲載されていて、それらが訴えかけてくる力のようなものも含めて読み応えのある1冊。

    個人的には伊東豊雄さんの論文「脱近代的身体像 批評性のない住宅は可能か」(住宅特集1998年9月号掲載)とそれに応答した隅研吾さんの「「批評性」とは何だったのか」(住宅特集1998年11月号)が面白かったです。伊東さんの、活動の初期から一貫している思考の連続性(伊東さんの凄いところはその思考の一貫性がきっちり文章化されているところだと思います)に対して、変化し続ける思考の連続性を持つ隈さんの応答というところがそもそも面白い訳なのですが、2010年代に入りますます活況を呈している建築家による住宅を巡る状況をちょっと冷静に考えてみる機会を与えてくれる論文だと思います。

  • 眺めていると、
    あぁ〜
    この仕掛けって、
    こういう意味があったのか〜
    と歴史に培われてきた、建築技術に感心できる。

  • ギャラリー間で行われた20周年展示会のときに、展示するための模型を制作してもらいました。良いです、この本。

  • 厚い上に面白い

  • 日本の現代住宅〈1985‐2005〉

  • 2005シルバーハット以降の現代住宅が収められています。このボリュームでこの値段はお買い得です。

  • 日本の住宅史20年を振り返る。

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