- Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
- / ISBN・EAN: 9784887470842
感想・レビュー・書評
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教科書にもたくさんの作品が登場し、いくつもの詩が合唱曲としても使われている谷川俊太郎さん。
童話屋さんが、千以上もの谷川さんの作品の中から50編選び、まとめたもの。
表題作になっている一編のイメージだろうか、ブルーの装丁も美しい。
季節感ゼロで、観念的で、詩としては理屈っぽくて、時として「どうして子どもたちはこの詩が好きなのかな?」と疑問を抱いたりする。
だが、若いということはそういうことなのだ。自分もそうだったもの。
暑さ寒さを感じるだけで、季節を愛でる気持ちなど毛頭なかった。
自分の脳内の思考を完璧なもののように、大いなる勘違いをしていた。
そして、それらを軽く凌駕するほど、谷川さんの詩は親しみやすく優しい。
うんうん、そうだ、と膝を叩いたり、うわぁ、そうなんだよね、それを言いたかったんだよと頷いたり。
「??これは何の比喩だろう?」などと考え込むことも皆無である。
まるで自身の心の歩みのように感じられる詩を書くひととして、谷川さんはこれからも若い人の傍にい続けてくれることだろう。
有名な「朝のリレー」も載っている。
私はやはり「すてきなひとりぼっち」が好き。
寝る前にひとつ、ふたつ、読んで、朝にひとつ読んで、そんな毎日。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
生きること、1人で生きているということ。
でも1人では生きていないということ。
「遠い国からやってきた」の対となる詩集で
その中でも「空に小鳥がいなくなった日」に収録された詩にあまりにも惹かれてしまう。
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綺麗な装丁とタイトルに惹かれ、衝動的に購入。
きらきらとすきとおるような情景が浮かぶ詩が胸にすっと染みました。
・あお
・子どもは笑う
・朝
・窓のとなりに
・朝のかたち
・すきとおる
・黄金の魚 1923
・ほほえみのわけ
2週間前に誕生した我が子に読み聞かせたいと思います。
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解説によると谷川俊太郎は、
人は幸せに生まれ、幸せに生き、幸せに還る
という人間の真理に早くから気付き、そこからブレたことがないらしい。
…だから照れくさいことも惜しげもなく言えるのか!
純粋培養少年みたいな詩もあれば小難しい詩もある。
愛の言葉を囁く、というか大声で叫んじゃうような詩も。
人間の美しくてきらきらな部分がふんだんに。
おちんちんについてのびやかに語る詩もある。子どもがきやっきゃしそう。
遊びうたみたいな詩もあるのだが、それもまたかわいい。まんじゅうのやつは韻がかわいい。全部ひらがななのも相まってかわいい。
タイトルの詩も爽やか。どこか励まされるような。
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「いっしょにふるえて下さい
私が熱でふるえているとき
私の熱を数字に変えたりしないで」
「願い」という詩のこの部分が、数年前に偶然読んだときからずっと頭に残っていて、ふとしたときに思い出して、そっと心の中で暗唱したりする。
具合が悪いときに好きな人にしてほしいのは、どの薬を飲めば効くだとか、どこの病院の医者が良いだとか、そんなことではなくて、ただ心配そうな顔で寄り添っていてくれること。 -
「さよならは仮のことば」の
赤んぼうだったぼくは
ぼくの年輪の中心にいまもいる
という一節が特に好き。
勝手に昔の自分は死んだと思っていたので。 -
こんなに美しい装丁の本があるのだな。
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いま、自分が読むタイミングだったのだと思った。
図書館で何気なくとったのだが導かれていたような感覚がある。
朝のリレーは昔国語の授業で学んだ。
カムチャッカという響きが頭の隅に残っていた。 -
「ねがい」がいちばん好きでした。乾いていて、透明で、この方の言語感覚は本当にいいなぁ
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初めて自分で詩集を買ったが、読み終わるとなんだかあたたかい気持ちになれた。
楽しみ方がまだよくわからないけど、きっとその時の自分の状況次第で思い浮かべる情景が違うんだろうなぁと思うと、また読み返してみたくなった。
さよならは仮の言葉が一番刺さってお気に入り。