- Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
- / ISBN・EAN: 9784887500242
感想・レビュー・書評
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2017年11月12日に紹介されました!
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なんでだろう、最後の章を読み終えたとき溢れる涙が止まらなかった。ジムの昔ばなしも楽しいのだけれど80歳の誕生日に海が見たいと言っていたことを覚えていてジムを海に連れていったデリー。全身で海を感じるジム。それであと何回誕生日を迎えられるだろう、ジムと思わずにいられない大人のワタシ。忘れていた何か大切なことを感じた気がした。
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町かどのポストのそばにミカンばこがひとつ。そこにいつも座っている年老いたジム。
デリーはジムの船のりの頃の話をきくのが大好き。
ゆり木馬号のキャビンボーイとしてあちこたに旅に出る。イセエビを採りに海底へ、霧の海を泳いでたどり着いたありあまり島。嵐に会い、南極で遭難しかけ。
「波は、はしれるだけはやくはしって、水平線のむこうまでいってしまった。そして、はしりながら、あとからきていた波を、ぜんぶおしたおしてしまった。
だから、そのあと、海はガラス板のようになめらかになってしまった。」
「むりもない。月は、まだほんのねんねで、いまだって、ちっともふんべつがないのさ。」
自然や動物までもが生き生きと語られる。 -
マイ本。ファージョン作品で最も好きな1冊。ブックトークに取り入れたくて、再読しました。
80歳のジムと8歳のデリーの心の交流もさることながら、町の人がみんなジムのことを大好きで、町かどになくてはならない存在だということがとても素敵だなと思います。
若かりし頃、船乗りだったジム。船乗りはたくさんの語るべき話を持つと『灯台守の話』で読みましたが、まさにその通り!
ジムの洗練されたユーモアが最高です。
あとがきにもありましたが、ファージョン作品って本当にあったかい。
刺激的なストーリー展開はありませんが、こういう物語こそたくさんの大人と子どもに読み継がれていって欲しいです。
この本から派生して紹介できる本としては、『年をとったワニの話』をはじめとするジョヴォー氏とルノー君のお話集、『船乗りサッカレーの怖い話』のモンタギューおじさんシリーズが思いつきます。いずれもマイ本なので、再読してブックトークに組み込みたいです。 -
愛されるホームレス?往年の船乗りジムが街角で子供に語る楽しいお話の数々。
冒険の内容が毒気ないかわいらしさなので小さい子向けでしょうか。
最後のところで大人もじーんとします。 -
町かどのミカンばこにいつも座っているジム。ジムは何でも知っていて、昔船乗りだった頃の話を聞かせてくれる。
ジム老人とデリー少年の微笑ましい友情が素敵な物語。ジムが語る物語は、すこし不思議でドキドキワクワクが詰まっており、物語の面白さの基本がここにあるのかも。全体を包むほのぼのとした温かさがいいです。 -
ファージョンの紡ぐお話にアーディゾーニの挿絵!
最後のお話はえもいわれぬ。うう。 -
中学年くらいから読めそう。ジムの語り方があったかい。終わり方も良い!
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町かどのポストのそばのミカン箱。ジムじいさんはいつもそこにすわっていました。通りに住む少年デリーは、若い頃船乗りだったジムの、奇想天外な冒険談に胸を躍らせます。―8歳の少年と80歳の老人の間に芽生えた友情を、新鮮な着想とあたたかいユーモアで描いた、楽しく優しい物語。