予言 日支宗教戦争

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  • 並木書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784890632411

感想・レビュー・書評

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  •  戦争を防ぐには戦争をよく知らなくてはならないが、我が国はその宗教的基盤から言挙げしなければ「なかったこと」にできると直感する性向があり、実際軍事学を学ぶ環境は荒涼たる有様である。
     筆者は軍学者である。そう書くと「なんだウヨか」と壟断するサヨクも多いだろうけれど、「ハワイ奇襲は言い訳の効かない卑怯なだまし討ち」と主張する筆者の立場は実は倫理学的である。西欧をキリスト教的ロゴスにおいて把握し、支那を儒教でなく道教から理解する筆者の提案として、①公人が公的な約束を破ったら恥じよ。②無害な他者・他国に対して不親切な働きかけをするな。③有害な他者・他国からの干渉には必ず反撃の策を講じよ。との3点を提案しているがもっともな考えである。
     いささか構成が散らかった感はあるし、思いつきに流される部分もあるのの、安易な二項対立で世間を捉えるところから脱して考えたい向きにはお勧めである。

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著者プロフィール

昭和35年、長野市生まれ。陸上自衛隊に2年勤務したのち、神奈川大学英語英文科卒、東京工業大学博士前期課程(社会工学専攻)修了を経て、作家・評論家に。既著に『米中「AI大戦」』(並木書房)、『アメリカ大統領戦記』(2冊、草思社)、『「日本陸海軍」失敗の本質』『新訳 孫子』(PHP文庫)、『封鎖戦――中国を機雷で隔離せよ!』『尖閣諸島を自衛隊はどう防衛するか』『亡びゆく中国の最期の悪あがきから日本をどう守るか』(徳間書店)などがある。北海道函館市に居住。

「2022年 『ウクライナの戦訓 台湾有事なら全滅するしかない中国人民解放軍』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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