人生と財産―私の財産告白

著者 :
  • 日本経営合理化協会出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891010102

感想・レビュー・書評

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  • ビジネス書と言うよりは人生全体の指南書。元祖、日本の自己啓発本というくらいの古さですが、デール・カーネギーに通ずるような?普遍的な教訓が詰まっています。おすすめ。
    ちなみに、本著を図書館で借りて読了したのですが、まず借りるときにボロボロになった「水濡れあり」「シミあり」のラベルのついた本著を見てびっくり。値段が税別9,800円とあってびっくり。初出で一番古いものが昭和25年でびっくり。なんかもう色々と規格外の本ですね。。

    本編は大きく3つに分かれていて(まぁ底本が3冊なので)、「私の財産告白」「私の体験社会学」「人生設計の秘訣」です。
    「私の財産告白」は、著者も言っているように、株式も土地も大きく値上がりする時代だったので助けられたというのはその通りだと思う。低金利かつ、手堅い株式ではキャピタルゲインが狙いづらい時代にどうするのかは、この本の範疇では無さそうです。
    「私の体験社会学」は仕事への取り組み方。「職業を道楽化するまでに打ち込む」ことで、天才にはなれなくとも、努力による「亜天才」にはなれる。天才マイナス努力よりは強い、という論は改めて仕事のモチベーションを上げてくれそうです。
    「人生設計の秘訣」は本著の半分を占めていて、結婚相手の選び方まであるとは…(内容はあんま賛同できませんでしたが)。遺産相続から「いかに死ぬべきか」までが網羅されていて、これはこれで貴重な印象を受けました。

    昔の本ですが平易な言葉で読みやすく、かと言って内容が薄いわけではない。味わい深い良著でした。

  • ○私の財産告白
    ◆本多式貯金法
    収入の四分の一+臨時収入は全て貯金に回す

    ◆本多式投資法
    ・株は20%利益がでたら、利益分は利確。バイ株になったら、半分は売りあとは放置
    ・他は山林などに投資してきた

    ◆お金の使い道
    ・子供の為に財産を残すことは愚かなることである。それよりも子には努力させる精神を持つように教育して、早くから努力の習慣を与えるべし
    ⇨子どもに財産分与することは時に不幸にさせることもある
    (余るなら教育機関などへ寄付)
    ・老後、お金の使い道を考える計画も大切


    ◆金と世渡り
    ・貸すな、借りるなの戒律
    ・金儲けできる奴は偉い
    ・金持ちになるには根気と努力以外他ならない

    ○私の体験社会学
    ⇨読み飛ばし

    ○私の人生計画
    ⇨後半は飛ばし読み
    ・人生をフェーズに分けて計画すべし
    ・旅にお金をかけてきている
    ・学ぶ期間⇨働く期間⇨奉仕する期間⇨安らぐ期間
    ・一つのことに集中して、そこから派生させる…

  • 日本の「公園の父」と言われる本多静六さんが巨万の富を築くに至った蓄財法や投資法が書き記された本。
    明治から昭和にかけて当時誰よりも財産を築いた本多さんが「子に財産を相続しても子が不幸になるだけ」「子に必要なのは健康、教育、一生涯途絶えざる精進向上の気魄、努力奮闘の精神であって、これをその生活習慣の中に十分しみこませること」と語っていたのが印象的だった。

    また、財産だけでなく「幸福論」「リーダーシップ」「仕事」「結婚」「老後在り方」「いかにして死ぬべきか」というテーマに対しても言及していて、半世紀以上も前の時代を生きた人の言葉だが今にも通ずる学びを得ることができた。
    現在出版されている本や語り手たちの言葉と比較して読むと、時代が変わっても変わらない本質が見えてくるような、そんな本だった。
    これから先も何度も読み続ける予定。

    僕が買ったときは7000円くらいだったけど今18000円くらいするのか、、

  • 昭和初期に東大教授をやりながら投資を成功させた方による人生指南書

    昭和初期の日本の本であるが、
    現在の自己啓発本にも勝るとも劣らず、
    内容的に共通する部分も多くて驚く。
    また、教授だったためか
    とてもわかりやすく書かれている。

  • 東大教授で財産を築いた人の話。
    月給の4分の1を貯金し、ボーナスは全額貯金し、それを投資に回すという方法。
    仕事の道楽化が大切というのは、現代の言葉で私が話していることだった。
    人生計画に必須の5大要素
    ・正しい科学的人生観に徹する
    ・どこまでも明るい希望を持つ
    ・なるべく遠大な計画をたてる。
    ・人生計画は必ず成功するものにすること
    ・計画は科学の進歩と社会発展に応じて変更すること

  • かなりの良書!!

    お金持ちの本は大体外国人が書いた本が多いですが、これは日本人が実践しやすいと思います。

  • 人生指南の書。金仕事人間関係、オールインワン。

  • 古い部分もあるが背筋を正されるような真っ直ぐな本。
    もっと早く読みたかったと思いながら読んでいたが、老年期についても細かく書いてあったので、老若男女いつ読んでも響くはず。

  • 人生について書かれた本です。
    本多氏は清廉潔白なかたで一自伝としたは大変勉強になる内容です。ただ投資本として読むと退屈かもしれません。
    私は後者金儲けの気構えを期待して読んだため100頁ほどで切り上げました。

  • 感動の一冊です。結構昔の本(人物が書かれたもの)ですが、これまで自己啓発のために読んだ最近の本に書かれていた事が全て書いてあるような、そんな印象を受けました。本に書かれているような生き方を目指したいと思いました。

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著者プロフィール

1866(慶応2)年、埼玉県菖蒲町(当時は河原井村)生まれ。苦学の末、1884(明治17)年に東京山林学校(のちの東京農科大学、現在の東京大学農学部)に入学。一度は落第するも猛勉強して首席で卒業。その後、ドイツに私費留学してミュンヘン大学で国家経済学博士号を得る。
1892年(明治25)年、東京農科大学の助教授となり、「4分の1天引き貯金」と1日1頁の原稿執筆を開始。1900年には教授に昇任し、研究生活のかたわら植林・造園・産業振興など多方面で活躍するだけでなく、独自の蓄財投資法と生活哲学を実践して莫大な財産を築く。
1927(昭和2)年の定年体感を期に、全財産を匿名で寄附。その後も「人生即努力、努力即幸福」のモットーのもと、戦中戦後を通じて働学併進の簡素生活を続け、370冊余りの著作を残した。
1952(昭和27)年1月、85歳で逝去。

「2023年 『マンガ 本多静六「私の財産告白」 伝説の億万長者に学ぶ貯金と資産の増やし方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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