ミモロジック: 言語的模倣論またはクラテュロスのもとへの旅 (叢書記号学的実践 14)

  • 水声社
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  • Amazon.co.jp ・本 (643ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891762506

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  • [ 内容 ]
    ソシュール以後、「言語記号は恣意的である」という命題は異論の余地ないものとして受け入れられている。
    だが本当にそうなのか?本書では、聖アウグスティヌスと中世のラテン文法家たち、ウォリス、ライプニッツ、ワハターなど17~18世紀の哲学者・文法家を経て、マラルメ、ヴァレリー、プルースト、さらにクローデル、バシュラール、レーリスなどの多彩な思考が描いた〈言語に関する夢想〉の具体例をふんだんに紹介しつつ、言語記号の有縁性について、音声象徴性について、人工言語、言語起源論へと視野を拡げ、《詩》の創造の核心へと至りつく。

    [ 目次 ]
    1 名の渾名学
    2 言葉ノ理由ニツイテ
    3 物ノシルシトナル音
    4 言語創始者ヘルモゲネス
    5 模倣的書記法
    6 絵画と派生
    7 普遍化された象形文字
    8 擬音詩学
    9 白い帽子対白い帽子
    10 内的屈折
    11 砂漠の言語
    12 言語の欠陥に対して
    13 名の時代
    14 作動中の書記言語
    15 signe(記号)/singe(猿真似)
    16 語の味方
    17 夢想の性別
    18 制限された音声的模倣

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著者プロフィール

○著者 ジェラール・ジュネット
Gérard Genette/1930 年にパリに生まれる。高等師範学校を卒業したのち、高等研究実習院(後に社会科学高等研究院)ならびにニューヨーク大学で長く教鞭を執る。1970 年にツヴェタン・トドロフらと創刊した詩学専門誌『ポエティック』の編集委員を務めつつ多数の著作を発表し、構造主義以降のフランスを代表する文芸批評家、文学理論家として活躍した。特に「物語のディスクール」(『フィギュール』)で提示した物語論は、その後の文学研究に大きな影響を与える。1990 年代以降は分析美学の影響下に研究対象を文学から芸術全般にひろげ、美学に関する著作を発表。晩年には独自の形式をもつ自伝的書物を著した。2018 年死去。代表作に『フィギュール』(全5 巻、1966〜2002 年)、『ミモロジック』(1976 年)、『パランプセスト』(1982 年)、『芸術作品』(2010 年)、『バルダドラック』(2006 年)などがある。

「2022年 『メタレプシス 文彩からフィクションへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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