- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784891947293
作品紹介・あらすじ
七瀬和美は小学一年生の娘を持つワーキングマザー。大手出版社で、女性誌の副編集長をしている。やる気のない男性部員を叱咤激励しつつ、子育てとの両立を頑張っていたつもりだったが、ある日突然、上司に降格を言い渡される。追い討ちをかけるように、娘も学校でトラブルを起こす。仕事と子育て、両方で追い詰められる和美。このままでは退職?それとも…。ワーキングマザー編集者の企業内サバイバルが、いま、始まる。
感想・レビュー・書評
-
「女たちのジハード」以来、こういう女性が頑張ってるぞ!的な小説ってイチジャンルを形成したのかしらね。こういうの結構読んだなぁ。「ワーキングガール・ウォーズ」「ガール」。
あ、これは「ガール」が対象じゃなくて「ワーキング・マザー」が対象だけど。そしてなんとなく自分を重ねて思わず読んでしまった(笑)
うん、でもね。私はこの主人公とはまったく違うなぁ。主人公みたく、仕事にものすごく熱意を持っているわけじゃないから。まあ家計のためが第一義で、あとはこの不況に仕事ないってのも不安だなぁとその程度の就業理由なのです。だから、この主人公みたいにがむしゃらに頑張れるわけじゃないなぁ…と。
こういう小説だから、読み手に夢を持たせないといけないのかもしれないけれど、前半のどーんと落とされるのに大して、後半どんどん話が上手くいきすぎなんじゃないかと。どう考えてもこれファンタジーでしょ、と言いたくなっちゃう。まあ、水戸黄門的面白さはあったよ。ちょっぴりスカッとはしたけれど、すいません、私はこの人みたいに頑張れません、すごいねー、大団円だねー、とちょっと引いちゃったのも事実なのです。微妙。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
碧野 圭さんといえば、書店ガールのイメージがあるかなぁ。
図書館リサイクルで、気になったのでもらった本。
仕事を辞めたい僕としては、タイトルから力をもらえればと…。
最初、主人公の七瀬さんをあまり好きにはならなかったなぁ。
部下も部下だけど、やはりそれを生かしてこその上司だからと思ってしまう。
まぉ、今の上司がどうかしてるひとだから余計にそう思ってしまうのだろうな。
物語が進むにつれ、七瀬さんの心持ちも変わってくる。
それは、余裕や楽しみみたいなものもあったからだろうな。
そんな気持ちを持てるようになろう。
もう僕は違う方を向いているので、辞める理由をちゃんとして次に向かって頑張ろうかな。 -
めでたしめでたし、で気分良く読み終える事が出来たけど、ちょっと出来すぎかな?
-
ただの派遣社員の私ではワーキングマザーだなんて言えないのかもしれないけど、子育てと仕事の両立や、学校や子供会の集まりなんかについて色々普段から考えていることがあったから、美談でこの話しが終わって本当に良かった。
前半あまりにも和美が不憫で涙し、後半は和美の成功が嬉しくて涙し。
前半あんなに嫌なヤツだった浅賀が、なぜか理解者になってたのかがわからなかったけど、でも全体的に本当に面白かった!!
2018.1.25 読了 -
"書店ガール"シリーズを読んで著者を知り、入手してみました。
設定的にはステレオタイプのようにも感じるのですが、面白く読めました、ありがたや...。
大きな組織の政治的なアレコレは、現実として身を置くのは大嫌いだし、置く資格も幸いにして余り無かった。
変化しつつあるとは言え、個人差・家庭差、個別のシーンでは女性にとってより厳しい現実は確実に存在しています。
いや、それにしても、終盤で逆転・不幸に陥るような展開が無くて良かった。 -
勢いがあって、一気に読んだ。前半は和美の一人よがりと人徳のなさにハラハラした。自分が頑張っていれば評価されて当然と思っていて、周りの人の気持ちを考えていない。彼女の夫や友人たちの指摘こそ、まさに的確だった。
でも、和美はそれで心を入れ替えて巻き返したというよりは、単に運でうまく行ったという感じ。
全くやる気のなかった新雑誌準備室のメンバーたちが突然協力的になったばかりか、実はそれぞれすごい強力なコネを持っていた…なんて都合良すぎる。超人気ニュースキャスターと俳句の会での知り合いだったとか…。
ハッピーエンドは気持ちいいが、なんだか釈然としなかった。 -
一言で表すなら「ワーキングマザーの奮闘記」。
結局、成功しちゃうのね。
学校の先生との場面に、ひいた。 -
まぁ理不尽なこと。女性というだけで、社会的にこんなにも不利益を被るものなんだろうか?
ワーキングマザーの編集者であるヒロインは、冒頭からいきなりの地獄落ち。その理由が信じられないけど、まぁ似たようなことはあるよなぁ。同じ企画でも提出者によって評価が変わったり、上司の機嫌次第で物事が決まったりとかさ。
結局そのあたりを左遷先の仲間にフォローしてもらって復権するのだけど、理不尽をやり過ごしているだけで解決はできていないってのは、漫画的なストーリーのなかで現実っぽいかも。 -
2015/3/19 読了