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- Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
- / ISBN・EAN: 9784892571060
感想・レビュー・書評
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全29編からなる短編集。
久しぶりに1冊650頁の書物を読んだのだけれど、最初から最後まで夢中になって読み進めることが出来た。
発表順に掲載されており、彼女の作風の変遷などもわかる。
とはいっても、最初から最後まで彼女の作品は唯一無二の「彼女の作品」であり、その強烈な世界は好き嫌いがはっきりと分かれると思う。
それにしても、このテーマをこんな作風で表現するのかという驚きが、特に後半の作品に多く、例えば「なんと恋のサイケデリック!」という作品には本当に驚かされた。
隙だらけのようでいて、きっちりと繋がりのある作風は、やはり彼女独自の誰にも真似できない世界なのだろう。
テクニックや計算は最小限に抑え、あくまでも自分の感性だけで筆を進めた、という感じだろうか。
女性にしか書けないだろう、女性特有の匂いも感じられる。
いずれにしろ、彼女は僕にとってとてつもなく大きな存在になってしまった。
リアル・タイムで彼女の作品を読むことが出来なかったばかりか、もう二度と彼女の新作が読めないことが、本当に残念でならない。詳細をみるコメント0件をすべて表示