そして犬は走ってゆきます

著者 :
  • ブロンズ新社
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784893092595

感想・レビュー・書評

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  • おもちゃの飛行機がうまく飛ばない。
    トラックの故障がまだなおらない。
    訪ね先がなかなか見つからない。
    ーーそして、犬は走ってゆきます。

    いろんな場所でいろんな人が
    いろんな事を思ったり、いろんな行動をしています。
    その片隅で、黒い犬がただただ走ってゆきます。

    五味太郎さんの独特な絵がお気に入りの
    我が子が図書館で選んできました。

    「いぬはなんのかんけいなのかな?」
    「いぬはただひたすらはしってるだけだったね」

    そうだね~。
    こうやってキラ☆とママが絵本読んでる間も、
    どこかで黒い犬くん走ってるんじゃないかな?

    ちょっぴり考えさせられる絵本。

  • 五味太郎さんの絵本。
    チビッコが小さい頃によく読んだ絵本です。
    黒い犬がページのどこかにいて、ひたすら走っていくのです。

    街の中には人がいて、働いたり遊んだり色々なことをしています。
    でも、なんだかガランとしていて時間が止まっているかのよう。
    絵の中を、不思議な空気が流れているような気がします。
    シュール、っていうのかな。

    ちいさい子の絵本のカテゴリに入れましたが、
    文章はちょっと大きな子向け、または大人でもいい感じ。

    実は、最初は図書館で借りたのですが、私が気に入ってしまい
    あらためて自宅用に購入したのでした。
    でも、チビッコもお気に入りのようで、時々本棚から出して読んでいるようです。
    長く楽しめる本だと思います♪

  • ただひたすらに走り続ける犬。
    トラックの故障、開発途中の道路、工事現場、農場、子供たち、手紙を読む人、バス停。
    犬の目線から見た人間の営み、暮らし。
    それはあまりにもせかせかあくせくしていて、もっと楽に生きようよという犬の内なる声が聞こえてきそうです。

    そして色とりどりのカラフルで
    どこかおかしな色使い。

    それは犬から見た景色(世界の色)を表しているのかも。


    実際に犬を飼っていて散歩する人なら
    たまにリードを引っ張らないで
    犬の行きたい方に任せてみて。


    オイオイ、そっちは俺、入れないって…(汗)。
    なーんて言いながらも
    犬に引っ張られるままに
    いばらのトンネル抜けたら
    普段は知らない
    新しい世界が見えてきたり…。



    ちょっと新鮮な気分が味わえますよ(笑)

著者プロフィール

五味太郎 1945年生まれ。工業デザイナーを経て絵本の世界へ。サンケイ児童出版文化賞、東燃ゼネラル児童文化賞、ボローニャ国際絵本原画展などで数多くの賞を受賞。絵本に『きんぎょが にげた』『かぶさん とんだ』『さんぽのしるし』『ばったくん』『みんなうんち』『からだの みなさん』『どこまで ゆくの?』『にているね』(以上、福音館書店)『まどから おくりもの』『仔牛の春』『つくえはつくえ』(以上、偕成社)『かくしたの だあれ』『たべたの だあれ』(ともに文化出版局)『さる・るるる』(絵本館)「らくがき絵本」シリーズ(ブロンズ新社)など多数。絵本論『絵本をよんでみる』(平凡社)、絵本の仕事をまとめた『五味太郎 絵本図録』(青幻舎)がある。

「2023年 『おでかけ版 ひよこは にげます』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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