お久しぶりです、ダメな人(BABYコミックス)(POE BACKS)
- ふゅーじょんぷろだくと (2014年10月24日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784893939609
感想・レビュー・書評
-
ある意味、表紙に惑わされて読むべき一作。
中学生の時に両親の都合で1か月預けられた家にいた大学生の五十嵐を、優はお兄ちゃんの様に慕っていた。キスされた事で、キスをしてきた五十嵐先生の事が忘れられなくなってしまった優。この忘れられない気持ちに折り合いが着けられないのは何故なのか、キスされたから先生が好きなのか、先生がキスしたのは自分が好きだからなのか、機微を読み込めない子供に唐突な事はするものではない、と言う見本のようなお話(笑)。表題作が物語るように、少しでも生きている時間が長いのであれば、未熟さに対する配慮と責任は取れなければならないのだ。
優には理央と言う物事をはっきり言う良い友達がいる。理央の心の中には、足を怪我して運動をセーブしなければならなくなった時(このままこいつ俺なしじゃいられない身体になんないかな)と言う思いが過ってしまうくらい純粋な気持ちがあるが、気付くまでに時間がかかっている…
ブクログの評価低いけど、この人、依田さん系譜じゃん!!『愛の深さは膝くらい』の昴が思い出されてしょうがないじゃん!!これを「真似っこ」「二番煎じ」と捉えるのだろうか…依田さんの作品世界は真似っこなど出来ん。マインドに似たものがないと描いて作品なんぞに出来ん!!
あと、会話のテンポがいい、イキイキしている。ぐじぐじ鬱々してるだけが十代ではない、と言う気持ち良さがある。言いたい事を我慢している時のクラウチングスタートみたいな前傾姿勢から、言っちゃいけないかもしれないけどやっぱ言っちゃう!!と言う若さが気持ちいい感じに表現されてて、ティーンエイジもの苦手なんだけど、自分の気持ちに正直である、と言う表現の仕方に無理がない!!詳細をみるコメント0件をすべて表示