- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894257313
作品紹介・あらすじ
大英博物館に通い課題のレポートに奔走するダドリーは、夜の博物館で自分を神と名乗る尊大な少女アルダに出会う。博物館館長パニッツィの勧めもあって、実体のない幽霊のような女神との、奇妙な生活が始まった。そんなある日、街に繰り出したダドリーに白刃が迫る!19世紀ロンドンを舞台に繰り広げられるミステリアスストーリー。
感想・レビュー・書評
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ミスティック・ミュージアム (HJ文庫)
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付喪神
人外ヒロイン
信仰概念のお話
大英博物館
近代英国
探偵(?)もの
イラストが森井しづきさん(代表作は「葉桜が来た夏(電撃)など。」)
もうここまでキーワードHITして、自分にとって面白くないわけがない。
HJ文庫は基本あまり好きではないのだが…まぁ別格ですね。
アルダ可愛いよアルダ。
褐色黒髪エスニック。しかも神っ娘だぜ?
何よりこのイラストが…!個人的に好き過ぎるw
彼女は遙か遠い地で"神"と奉られていた像に宿る、火を司る神。
(以下本書より)
「人間たちは私を敬い、そして畏れ、季節が変わるたびに私のそばで祭りをした。私は彼らを愛し、災厄から守った。」
「この像はあの地の人間が作ったものだ。これを私と見立てて奉っていた。彼らがこれを奉ったから、私はこれに宿ることになった。だが」
「彼らはいつしか私を忘れ去った。別の土地で生まれた神の祭りに参加するようになり、この像も土に埋もれた。私は彼らをずっと見ていた。私を知る者がいなければ、私はそこに留まるしかないから。」
ここでいう別の神というのは無論キリスト教な訳で。
こんな風に"忘れられた"神は数多いるでしょう。
彼らは今どうしているのか…とか思うとなんだかワクワクしてくるw
もちろん機関車を見て驚いたりするシーンなどもあり、こういうキャラが好きな人はニヤニヤしっぱなしかと。
あれだ、「オーパーツ・ラブ」のイプネフェルとかに近い気もする。
…とまぁ、そんなヒロインと一大学生の主人公がある事件に巻き込まれる…といった流れです。気になった方はぜひ一度ご覧あれ。