フィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るために

  • フォレスト出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894511026

作品紹介・あらすじ

本書は著者が思うところの「最高の投資手法を伝授」するものであります。「本書の目的は投資法をすべて列挙」するものではありません。本書の目的は、「最小のリスクで資産を最大化」することを目的とする「最高の方法」を示すこと、であります。「『超』成長株を買え」という言葉を自らの投資によって証明した著者の、それを可能にした「最高の投資手法」のすべてが書かれているのが本書です。

感想・レビュー・書評

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  •  フィッシャーは、とにかく企業の定性面、事業内容や経営者の質などを徹底的に調査した投資家です。保有する銘柄は非常に数が少なく、ただ、それぞれの銘柄が恐ろしいくらいの利益を上げた、という投資家です。
     とにかく、グレアムを読んだら、次はフィッシャーです。このふたりのうちのどちらかしか勉強していないと、とてもバランスが悪い!
     読んでみてください! 

  • フィリップ・フィッシャーが投資先を選定する上で大切にしていた15項目。繰り返し読み身につけることで今後の投資活動に役立てたい。大事なお金の投資先は5社以下に絞り、パートナーを見極める様にしっかり調査することが大切。

  • バフェットの投資手法は、師であるグレアムの「バリュー投資」をベースに、グレアムが取り入れられなかった「成長株投資」の視点を取り入れたもの。その成長株投資の視点の元になっているのが本書、『フィッシャーの「超」成長株投資』。本書は投資関連本としては稀にみる銘柄の「売り時」が書かれている本である。こちらも長期的な資産形成を目標とするなら必読。

  • 投資の要諦がうまくまとまっている。
    たまに読み返すと良い気づきが得られると思う。

  • 敬意を表して評価5

    日本株だと最良とはならないかな。

  • バフェットの投資哲学を勉強している方は必ず読むんじゃないでしょうか。株価が10倍以上に成長する企業を見つけるためにはどうすれば良いのか、どう考えればいいのか、が具体的に書かれています。監修者の意向で大事だと思う部分が大文字や太文字になっているので少々読みづらい感覚がありますが、内容は一級品です。短時間で読みこなせるボリュームですし、なにより面白いです。永続性のある原則が書かれた著書ですので、投資家を志す方は是非読んでみてください。

  • ・研究に消極的な企業は、無駄な研究コストを払うよりもさらに高い代償を支払うことにもなりかねない。
    ・同業他社の平均を大幅に上回る売り上げと利益の伸びを何年にもわたって維持できる特別な企業を探し当てる幸運やセンスに恵まれた人こそが、投資によってもっとも大きな利益を上げることができる。必ずしも新しくて小さな会社であるとは限りません。会社の規模は問題ではない。重要なのは、経営者が大きな成長を続けていこうとする決意を持ち、目標達成に向けて自らのプランを実行する力を備えているかどうかという点。過去の例をみると、成長企業の多くは、自然科学における研究を組織し、市場での経済価値を生むような一連の製品群を開発することが非常に得意。一般的に、こうした企業を探し出す上目印となるのは、長期的な展望を持ちながら、それにばかり気をとらわれることなく足元の日常的な業務も見事しこなしていくだけの着実性を備えた経営者が存在するという点。そうした目で現在の企業を見てみると、25年ないし50年前にどれだけ多くのすばらしい投資機会が転がっていたとしても、現在はそれよりもさらに多くのチャンスが手に入れられる時期なのだといえる。
    ①その企業は、少なくともあと5~6年の間、企業全体の売り上げを大きく伸ばすのに十分な市場が見込める製品またはサービスを有しているか。
    ・技術革新、研究に積極的か
     従来からの事業分野と関連のある製品開発
     どれだけ有望な製品でもやがて市場は飽和する。成長を続けるためには新市場開拓が必要。
    ・研究開発の規模と比較して、どれだけの成果が表れているか
    売上高研究費、1株当たり研究費を業種内企業で比較したり、平均値を求める。
    企業により研究開発費に含める項目が違うので注意。
    研究員の数が多いとかはあまり関係ながない。一つの研究集団として互いに力を出し合うことから生まれる効果が大事。
    ・研究開発、生産、販売活動の三位一体が大切
    ・営業部門が平均以上の力を持っているか
    営業、広告、流通は軽視されがち。それは目に見えないから。
    ・売上、利益が同業他社の平均を上回っているか
    ・これから5~6年にわたり、企業全体の売り上げを伸ばすための市場か
    ・経営者の資質
    株主の資産を託されているのだという強い自覚と責任を持っていること。経営者の側に株主への強い使命感が欠けているような企業は、ほかのすべての点でどれほど優れていたとしても、決して投資の対象にすべきではない。
    ・度重なる価格上昇によって業界全体の利益率が上昇しているとしたら、それは長期投資にとって不吉な兆候。目先の利益だけを考えると長期的な成長を阻害。
    ・経費を減らし利益率を高めるための新しいアイデアに基づいて、その企業がどれだけ巧みに経営改革を進めているかに注目。
    ・同業他社と転職率を比べてみる。同一地域の他社と比べたその企業への求職希望者の数も。良好な労使関係が築かれているか。
    ・賃金体系に注目。地域各社の平均を上回る給与を支払って平均以上の利益を上げている企業は、良好な労使関係を築いている。
    ・業績がわずかに変化しただけで、大量の労働者を安易に雇用したり解雇したりしていないか。
    ・管理職レベルの優秀な人材が豊富にいるか。
    小さな企業でも、その中心的人物が動けなくなったときに企業の崩壊を食い止めるには何ができるかを投資家は頭に入れておくべき。管理職の層を厚くするためには権限を与えることが大事。
    ・企業運営の面で必要な業界特有のスキルを十分に備えているか。
    たとえば小売業界では、店舗の賃貸契約をどれだけ巧みに処理できるかが重要。
    製造技術、販売網とサービス組織、得意客、消費者に関する知識といったものの方が特許よりもっと大きな力となる。大企業が利益率を維持するために特許に頼るようになったら、もはや危険な兆候。しかし、新しい企業は特許がなければ大企業にシェアを奪われるため大事。
    ・配当をせず成長に回したほうが5年以上の単位だと有利
    ・1株当たり利益率が今後大きく成長していく銘柄を探す。
    ・買うタイミング
    企業の新開発事業を細かく見て、開発の澄んだ新製品を新たに組まれた生産ラインに移し、そこで本格的に生産を開始する直前の時期注意を向けることが大切。新たに生産ラインを組むとなると、従来の製品を同じ工程で作るにしても6週間から8週間の調整期間が必要となるため、それなりの出費を覚悟しなくてはならない。場合によっては、この状況にあっても、従来製品から上がる収益が大幅に伸びているため、一般の株主の目には新製品にかかる経費が収益を圧迫しているようには見えないこともある。しかし実際には、これとは違ったことがよくおこる。たとえば、経営状態の良い企業が素晴らしい新製品を開発しているという情報が漏れると、その会社の株は一挙に人気化し、株価は上昇する。実験工場でも順調に製品化が進んでいるというニュースがさらに広まると、株価はさらに上がる。しかし、実験工場操業には様々なトラブルがつきものだからという点を、この時点では誰もが忘れている。これが生産工場での操業となるとさらにそうしたリスクは高まる。株価が上昇を続けて後、生産工場を稼働させるにあたって予想外の出費を伴う問題が次々と発生し、この企業の1株利益が目立って落ち込んだとする。工場がうまくいっていないという情報が流れ、問題の解決がいつになるのか、だれもはっきりと答えることができない。以前に株を買いあさった人たちが失望して売り始め、株価は下がる。工場の調整期間が長引くに従って、株価はますます落ち込む。そこでやっと工場が順調に稼働し始めたというニュースが流れ、株価は連日の霧啓志を見せる。しかし次の四半期には、新製品の販売強化にかけた経費が収益をさらに圧迫していたことがわかり、株価は年初来の安値まで下落する。そうして、あの企業の経営者はひどい失敗をやらかしたのだという評判が金融界にすみずみまでに広がる。この時が最大の買い時。
    ・買うタイミングは新製品が開発された時や新しい工場が本格的稼働を前にして問題を起こした時だけではない。
    良好な労使関係を築いていることで有名な企業が、組織の規模が大きくなりすぎたため、社員の管理システムを変えざるを得なくなる。運悪く労使間にもめごとが生じ、軋轢、怠業、生産性の低下、さらに同時期新製品の潜在市場を読み間違えるというミス。利益は激減し、株価も下がる。経営者が即座にプランを立て、おかげで会社の収益が回復し始めた時点で株価は1度目の買い時。決算期末を前に2回目のストライキが勃発。労使関係をうまく調整できれば、最後のステップが完了。
    ・トラブルが永続的なものではなく一時的なものであるという確信が得られるまで、いろいろな点から検討を加えてみることが大切。数年とは言わず、数か月で解決することが見込まれるなら、その時こそ安心して株を買うべき。
    ・いちどき全額を注ぎ込むのではなく、何年かかけて手持ちの資金を徐々に株式に投じていく。
    ・株を売る理由
    投資対象を選択する時点で判断を誤っており、その企業が実際には思っていたほどすぐれた条件を備えていなかったことが次第に明らかになった場合。
    時の経過とともに企業が変化して以前のように魅力的でなくなった場合。
    経営者に問題がある場合。
    もはやこれまでのように売り上げが伸びなくなってきた。
    時代が変わり市場の成長性があまり見込めなくなった。
    ほかに有望な株が見つかった場合。
    ・投資家は吐出した成長力を持つ企業だけを買うべき。
    ・正しく選び抜いて買った株には売り時などほぼ存在しない。

  • なかなか個人投資家には実践が難しい話もあったが、視点としては参考になった。

  • かのバフェットが最も影響を受けた師の一人であるフィッシャーによる投資入門書。本書では、成長株を長期保有することの重要性と成長株を見抜く極意を説いています。原書は半世紀近く前に書かれたものですし、現在とは制度や経済環境など異なる部分も多いでしょうが、その投資哲学はまだまだ通用するものばかりで驚かされます。ただ、惜しむらくは、訳者か編者の「NOTES」と太字の強調文字。的確ならまだしも、NOTES」は内容の重要性に関係なく気まぐれに出てきますし、太字も多すぎて見にくいので、この点は是非とも改善してもらいたい点です。

  • バフェットの流儀を理解する上で、グレアムとフィッシャーは避けて通るわけにはいかない…ということで読んだ。主に製造業に従事する企業を想定した内容だったと記憶しているが、現代にも通じる部分はありそう。ただ、訳者が恣意的にフォントを変えたりしている部分があり、うざったい、というのは難点。

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