サキ傑作選 (ハルキ文庫 サ 1-1)

  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894565081

感想・レビュー・書評

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  • サキの描く世界は少々ダークである。読後感は”奇妙な味”といったところ。サキは”奇妙な味”の先駆者である。

    いけ好かない取り澄ました大人たちをターゲットに、人間がいかに嫌らしい内面を持ち、それを過度に装飾して隠しているかをあばく。そしてそんな大人達をぐうの音もでないほどにやっつける。
    やっつけた後、やっつけられた側は不安にさいなまれ、やっつけた側はほくそ笑み悠々と何事もなきかのように日常生活に戻る。そういうお話が多い。

    読後に唇をゆがめて苦笑いするタイプの短編集。どんでん返し的要素もあるので、好きな人は大好きな小説だと思う。

  • GRAPEVINE田中さんの影響で読み始めたサキ。
    呆気ない終わり方がすき。素晴しい。

著者プロフィール

Saki.
1870 - 1916.
作家・ジャーナリスト。
本名はヘクター・ヒュー・マンロー(Hector Hugh Munro)。
インド帝国警察に勤務したのち、ジャーナリストとして活躍。
そのかたわら数多くの短篇小説を執筆し、
短篇の名手と称される。第一次世界大戦時に軍に志願し、
フランスにおいて絶命。
近年の邦訳に
『サキの思い出 評伝と短篇』
(エセル・M・マンロー、ロセイ・レイノルズ、サキ 著、
花輪涼子 訳、彩流社、2017年)、
『四角い卵  白水Uブックス』(和爾桃子訳、白水社、2017年)、
『平和の玩具  白水Uブックス』
(和爾桃子訳、白水社、2017年)、
『けだものと超けだもの 白水Uブックス』
(和爾桃子訳、白水社、2016年)、
『クローヴィス物語 白水Uブックス』
(和爾桃子訳、白水社、2015年)、
『ウィリアムが来た時』(深町悟訳、国書刊行会、2019年6月)、
『サキ短編 『スキャンダルの行方』 Kindle』
(サキ全訳プロジェクト訳、Amazon Services International,
Inc.、2019年)、
『サキ短編 『ビザンチン風オムレツ』』
(サキ全訳プロジェクト訳、Amazon Services
International,Inc.、2017年)、
『サキ短編 『ラプロシュカの魂』『困った雄牛』』
(サキ全訳プロジェクト訳、Amazon Services
International,Inc.、2017年)ほか。



「2019年 『鼻持ちならぬバシントン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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