フェルメ-ル: 大いなる世界は小さき室内に宿る (RIKUYOSHA ART VIEW)

著者 :
  • 六耀社
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本棚登録 : 43
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784897373751

作品紹介・あらすじ

魂のやすらぎ/静寂と光の旋律-豊穣な空間を創造した画家の魅力と隠されたテクニックを多角的に解明する、画期的入門書。フェルメールの全作品32点に加え、関連図版も満載。

感想・レビュー・書評

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  • 透視図法、光線、当時の音楽史、画中画、鏡、妻カタリーナについて計算、文献調査により理論的な貢献。発行年が少し古く、最新の情報でないところもあるが、個人的には勉強になった。

  • フェルメールの絵は音がしない。とても静謐。ほとんど風俗画なのにこうなのはとても特殊だと思う…フェルメール展の前に俄かで借りたけれども結構面白かった!全作品が掲載されている…かな?光やパースの合成写真付きの考察はとても興味深かった。最後の方に載っていた作品には解説らしい解説がなかったのが少し残念…。それにしても青衣の女、補修前の色味を一度見たかったなあ…綺麗ではあったけども、周りの色に対して青があまりに浮いてしまった感じがあった。

  • 「刺繍をする女」をITチップに操作を加えるエンジニアのようだと評した人がいる。(飛行機の中で読んだ冊子なので詳細は覚えていない)
    ルーブルで実物を見たら、作品が予想外に小さくて、その中に完結した小宇宙がかちーっと描きこまれていてびっくりした。これでもう一つの世界って感じ。
    人物が笑ったり話したり、歌ったりしていても、フェルメールの絵画からは音が聞こえない。庶民の風俗を描いていても、そこからは人間の持つ雑味が抜け落ちている。透明な遮音ガラスごしに眺めるような、絵の静寂さが落ち着くんだよなあ。

  • CG合成により、フェルメールが消した静物を再現したり
    組み合わせて贋作をつくったり、といった趣向が
    面白かった。
    消失点、透視法云々についても
    同じく合成で、本来ならこうなるという例があげられており
    分かりやすい。
    また、カタリーナが悪妻であったのではという説も
    真偽はさておき面白い説ではあると思った。

  • なぞの多く残るフェルメールの絵を、光、鏡、水、背景画、女性など様々な視点から読み解いていておもしろい。今まで気づかなかったフェルメールの奥深さに、緻密さに息を呑みます。

  • 光を描いた画家。

  • 絵だけをざっと観たところ。文章はまだ。それでも随分テクニカルな本だという印象を持った。当然か。

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著者プロフィール

1948年生まれ。目白大学社会学部教授を経て、現在、同大学名誉教授。専門は17世紀オランダ美術史、日蘭美術交流史。82~85年、ユトレヒト大学美術史研究所留学。87年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。『フェルメール論』(八坂書房)および『フェルメールの世界』(NHKブックス)の2著で第10回吉田秀和賞を受賞。『庭園のコスモロジー』(青土社)、『フェルメール全作品集』(小学館)、『グローバル時代の夜明け』(晃洋書房、共著)、『フェルメール 作品と生涯』(角川ソフィア文庫)などの著作がある。

「2021年 『フェルメールとそのライバルたち 絵画市場と画家の戦略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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