- Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
- / ISBN・EAN: 9784899822660
作品紹介・あらすじ
「琉歌」とは、沖縄独自の短歌。八八八六音となっている。 その琉歌がもっと身近になる、待望の一冊。RBCiラジオの名物番組「民謡で今日拝なびら」で紹介された珠玉の琉歌の数々を、徒然なるままに……。
島うたキャスター、島うた作詞家で有名な上原直彦の名調子を味わいください。琉球放送創立60年記念して新書化。
感想・レビュー・書評
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大和人(やまとんちゅ、本土人)がはじめて琉歌の世界に足を踏み入れました。104首の琉歌が16に分類されて、一首ずつ解説がされます。最後の方には有名で歴史的な歌だけでなく、近年のおきなわ文学賞受賞作品も少し紹介されています。
歌の内容はとてもロマンチックな情緒を感じさせるものが多く、別れなど、哀愁を込め高槻市歌にも、ついロマンチックな味わいを感じてしまいます。
歌にはひらがな(特殊なワ行のwuや、たまにカタカナも)の発音が併記されています。歌の後ろの行に併記されたひらがなを、歌の文字の横にルビとして(わざわざ)手書きで振って、読みながら音を味わうことにしました。脳内で、あるいは時には声に出して優しい響きの沖縄語を読むと、日本語に現れない「てぃ」の音なんかが現れて、思わず萌えを感じます。どんなリズム、どんなテンポでこの八八八六の琉歌が実際に音として歌われるのか、強い興味が湧いています。今後の課題です。
解説はあくまでも琉歌に馴染んでいない人に向けて書かれており、入って行きやすいです。時には琉歌の歴史、組踊り、三線や琴、琉球王国など、話題を広げて行き、興味も尽きません。
個々の沖縄語の意味はわからないこともありますが、歌全体に対してていねいな解説がなされているので鑑賞に支障はありません。ただ、解説中の(本土人にとって)難読地名、人名にルビがないものがあるのは少し残念。
誤植かも情報
p69 瓦屋登てぃ→瓦屋頂登てぃ
p131 稲福盛淳→ネットで調べると、「稲嶺盛淳」ばかりが見つかります。
p106 (たゆる...)→(たるゆ...)
p153 (...さかり)→(...さかち)詳細をみるコメント0件をすべて表示