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- Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
- / ISBN・EAN: 9784899980766
感想・レビュー・書評
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南アフリカのスラム、他人を襲ってはわずかな金を奪うことに何のためらいも感じないように生きてきたツォツィは、良心の呵責に苦しむ仲間の問いに動揺し、さらに見知らぬ女に、無力な赤ん坊を押しつけられたことで、今までになく感情を揺さぶられていく。心に硬い殻を被って生き抜こうとする青年を、共感をこめて描いているけど、冷酷さを捨てたらこんなふうに終わるしかないなんて、宗教がかってるうえに救いがなさすぎだよ。同名の映画の方が私は好き。
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映画で云われているほど衝撃的な感じがしない。主人公はなにも考えない暴力的な人でなしではなく、現実のつらいことを見ないようにして生きている可哀相な子ども。
30年前に書かれたとは思えないのは、いまのアフリカの現状とあまり変わらないのではないか、と感じる私の無知ゆえ? -
本年度アカデミー賞外国映画賞受賞「ツォツィ」の原作。映画とは設定が違い、こちらは執筆された1960年前後の話。映画の予告篇を見る限りでは、そうとう中身が変わっているかも。で、本著はどうかといわれると、前半は面白いんだが、なんだか読み進むにつれ冗漫な感じが拭えない。かも。