わたしの戦後出版史

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901510653

感想・レビュー・書評

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  •  この本は、とても厚いが、あっという間に読んでしまった。著書からのイメージとかけ離れた有名作家や評論家、学者のエピソードがたくさん紹介され、なるほどとか、ほんとかようと、ほくそ笑んだり、とても楽しく読める。
     そこまでするかと思うほど好きな著者ととことん付き合い、いじらしいほど向上心の強い編集者と著者との強い信頼関係。
     現在の出版社では、見られなくなった古きよき時代だ。利益を上げることより、よい本を作ることに全力を傾ける熱い編集者がいて、それを熱心に読む読者に支えられていた。
     こんなふうに仕事ができたらと、うらやましく感じさせる。
     まずコスト計算をして採算の取れる企画しか通らない大出版社が生みだしている本が氾濫し、それさえ売れなくなっている現在、出版の志の原点を見直す本になりそうだ。

  • とても深い内容で、影書房の本に関心を持つようになった。

著者プロフィール

1927年生まれ。1953年、未来社入社、以後三十年間編集者として勤め、83年退社、影書房を創設し現在に至る。関わった著者に花田清輝、埴谷雄高、丸山真男、平野謙、野間宏、杉浦明平、木下順二、富士正晴、島尾敏雄、吉本隆明、井上光晴、橋川文三、上野英信、溝上泰子、廣末保、藤田省三など。手がけた数々の名著は、そのまま戦後出版史の輝かしい軌跡を描く。著書に『戦後文学と編集者』ほか。

「2008年 『わたしの戦後出版史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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